2026.09.14
なぜ卸会社が牧場と米穀店をグループに迎えたのか|株式会社食創
こんにちは。リージョナルキャリア北海道(運営:リージョンズ株式会社)のコンサルタント、續 似洋です。
株式会社食創は、北海道帯広市に本社を置き、牧場向けの飼料と米を中心に、食品や灯油・ガスを扱う卸売企業です。同社は2024年に、飼料の取引先だった牧場と、帯広の老舗米穀店をグループに迎えました。生産と消費の現場を自ら持つことで、商品を売るだけではない提案につなげようとしています。竹森直義社長と、Uターン入社した執行役員の中田将雅さんへのインタビューをもとに、その狙いと働く環境を紹介します。
売上の半分以上を占める飼料。米・食品・エネルギーも扱う
株式会社食創は、1952年(昭和27年)に食料品卸として創業しました。売上構成は飼料事業が55%、米穀事業が30%で、残りの15%を食品事業と灯油・ガスなどのエネルギー事業が担っています。
竹森社長は、帯広精米工場の現場出身です。精米機から出る糠を舐めて「米の旨みはここにあるんだ」と実感した経験が、現場を重視する経営の原点になっています。
米穀事業では、全国から仕入れた玄米を低温倉庫で管理し、自社基準の品質検査・食味検査を経て、帯広精米工場で精米・無洗米加工を行い全国へ供給しています。1992年に道内初の無洗米設備を導入し、2018年には十勝で初めて「精米HACCP」の認定を受けました。飼料事業では、十勝を中心に道内各地の牧場へ養牛用の配合飼料を届けています。
生産と消費の現場を知り、卸の提案を変える
株式会社食創の企業TOPインタビューで竹森社長は、「物を右から左へ流すだけの会社で終わるつもりはありません」と話しています。仕入れて販売するだけでは付加価値を出しにくい時代に、生産と消費の現場へ自ら踏み込む。それが牧場と米穀店をグループに迎えた理由です。
牧場がグループに加わったきっかけは、飼料の取引先だった牧場の社長が急逝し、奥さまから相談を受けたことでした。現在は常時約2,300頭の肉牛を飼育し、子牛の状態や餌の与え方など、飼料を使う生産者の現場を直に理解する場になっています。
同じ2024年には、帯広の老舗米穀店もグループに加わりました。目的は事業領域を広げることだけではありません。消費者の声が直接集まる店舗から、スーパーには並びにくい玄米や分づき米のニーズまで拾い、卸としての提案に生かしています。
北海道米の輸出にも取り組み、広尾港を活用した輸送の実証を進めています。また、水田の中干しによって生まれる環境価値にも関心を寄せ、地域へ還元する方法を検討しています。
現場の経験を、データと提案につなぐ仕事
株式会社食創の仕事は、単に商品を仕入れて販売することではありません。飼料事業では牛にセンサーを付け、活動量の変化から体調不良や出産の兆候を把握する仕組みづくりを進めてきました。
2026年には、帯広精米工場で1991年以来となる大規模な設備更新に着手しました。最新式の精米機や色彩選別機、ロボットアームを導入し、作業時間の短縮と自動化を図る計画です。健康診断の拡充など働く環境の整備も評価され、「健康経営優良法人2025」(中小規模法人部門)に認定されています。
竹森社長が今後必要だと考えているのは、現場を理解したうえで、データや技術を使って生産者に提案できる人材です。お客さまの現場に入り、困りごとを聞き、飼料やデータ、飼育ノウハウを組み合わせて提案する。それが株式会社食創の目指す営業の姿です。
実際に、グループ入りした米穀店では、株式会社食創の転職成功者インタビューに登場する執行役員の中田将雅さんが、社長とともに経営数字の分析や営業戦略の策定、紙中心だった管理業務のデジタル化を担っています。中田さんは、歴史ある米穀店の経営に携わる仕事を「これは面白い」と感じて入社を決めました。外部で得た知識や新しい方法を伝えると、社員も興味を持ち、実行に移していく。異業界で培った経験が、地域企業の変化につながっています。
株式会社食創の求人・募集状況について
2026年8月31日現在、リージョナルキャリア北海道のWebサイトでは、株式会社食創の求人を公開していません。
求人は、募集の時期や職種によって、Webサイトに掲載せずにご案内する場合があります。株式会社食創への転職に関心がある方は、公開求人がない時期でもご相談ください。ご相談時点の募集状況を確認し、株式会社食創に限らず、ご経験や希望に合う十勝・帯広エリアの食品・農業関連の求人があればご案内します。
※ご相談時点で、ご紹介できる求人がない場合もあります。募集状況は2026年8月31日時点のものです。
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