2026.09.08
【イベントレポート】「国内大手」から「札幌上場IT企業」へ。「SAPPORO CAREER SESSION #2」を虎ノ門で開催しました!
こんにちは、リージョナルキャリア北海道のコンサルタント・荻野智史です。
2026年8月25日、札幌市様との共同開催によるUターン・Iターンイベント「SAPPORO CAREER SESSION #2 ~「国内大手」から「札幌上場IT企業」へ。夫婦でのUIターン転職事情と、「5年目」の現在地~」を、東京・虎ノ門のWeWork 城山トラストタワーにて実施いたしました。4月に渋谷で開催した第1回に続く、今期2回目の開催です。
前回同様、平日の夜にもかかわらず多くの方にお集まりいただき、札幌への想いをお持ちの皆様と直接お話しできる、熱量の高い時間となりました。
虎ノ門の夜に集まった、28名の「本気」
今回は42名のお申し込みをいただき、当日は28名の方にご参加いただきました。
お住まいは東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県と首都圏全域から。ご職業もコンサルティング、経営企画、IT、金融、メーカー、官公庁と幅広く、前回よりもさらに多様な顔ぶれとなりました。
印象的だったのは、「まだ具体的に動いているわけではないけれど、情報だけは集めておきたい」という段階の方が多くいらしたことです。
移住や転職は、思い立ってすぐ決められるものではありません。だからこそ、決める前の段階で足を運んでくださったことに、私たちは大きな意味を感じています。
札幌市様プレゼンテーション:暮らしの「解像度」を上げる
第1部は、札幌市東京事務所の森様より、札幌の街づくりと暮らしについてご紹介いただきました。1972年の冬季オリンピックを機に整備された地下鉄・地下街が50年を経て一斉更新期に入り、都心部では複数の再開発が同時進行しているという「変化の最中にある札幌」の姿。そして、平均通勤時間は約35分で満員電車がほとんどないこと、ファミリー世帯の家賃は首都圏中心部の約半分であること、杉花粉がなく台風も滅多に来ないこと。
森様ご自身が東京からのUターン、奥様がIターンという当事者でいらっしゃるため、お話は具体的でした。冬に子どもと買い物袋をソリに乗せてスーパーへ向かう――そんな日常の一場面まで含めて語られる札幌の暮らしに、会場の空気が和らいでいくのを感じました。
Uターン・Iターンの「現在地」:ライフで始まり、ワークで決まる
第2部は、私どもリージョンズより北海道の転職市場についてお伝えしました。いま北海道には、半導体・AI、宇宙、GX、洋上風力、データセンターといった国策領域の集積が進んでいます。半導体関連だけでも首都圏から40社以上が進出済みで、求人はこれからさらに増える見込みです。加えて、人手不足を前提とした業務改善やAI活用を推進できる人材、事業承継・再編を支援できる人材へのニーズも高まっています。
そのうえでお伝えしているのが、「UターンIターンは、ライフで始まり、ワークで決まる」という考え方です。きっかけはご両親のことやライフステージの変化といった「ライフ」側の事情であることがほとんどです。
しかし最終的にご本人が決断されるのは、「どれだけやりたい仕事か」という「ワーク」の部分。ですから私たちは、暮らしの話だけで終わらせず、実際の求人と年収のリアルをお伝えすることを大切にしています。
年収については、下がったけれど納得された事例と、経験とエリアの需給が噛み合って上がった事例の両方を、具体的な数字とともにご紹介しました。
ゲストトーク:「5年目」だから語れること
今回の目玉は、3名のゲストによるトークセッションです。
- ・ 株式会社GRIFFY 鎌田 塁氏(エコモットグループ):札幌市ご出身。国内大手メーカー系企業で回路設計に従事された後、5年前に30代後半でご夫婦そろってUターン転職。奥様は神奈川県川崎市ご出身のIターンです
- ・ エコモット株式会社 取締役副社長 内藤 彰人氏:2016年に、弊社のご支援を通じてエコモットへ転職されました
- ・ デロイト トーマツ 小田 剛氏:第1回に続いてのご登壇。札幌ご出身、東京でコンサルタントとして10年勤務された後、2016年にUターン
エコモット社は東証グロース・札証アンビシャスに上場するIoT/AI企業で、社員の約4割がエンジニア。まさに今回のテーマである「札幌上場IT企業」です。
最も反響が大きかったのは、参加者の皆様が最も気にされる「仕事と年収の不安をどう乗り越えたか」というテーマでした。
鎌田氏は「年収が下がることは覚悟していた」と率直に語られたうえで、ご自身の都合でのUターンだったため奥様の職を優先して選び、ご夫婦2人でバランスを取ったこと。
通勤ストレスがなくなったことが個人的には最大の価値だったこと。
家賃が大きく下がるため年収ダウンの影響はさほど心配していないこと。
そして「後悔はないですね」と即答されたのが印象的でした。
ご夫婦同時の転職活動という難所についても、どちらを先に決めるべきか、住まいの売却と引っ越しをどう並行させたかまで、具体的にお話しいただきました。
小田氏からは、コンサルティング業界内での転職とはいえ「ランクが2つ下がった状態からのスタートだった」という率直な告白がありました。それでも「めっちゃポジティブです」と言い切られ、札幌の採用を一人で立ち上げて現在は50名規模まで成長させたご経験を踏まえ、「もうちょっと早く帰ればよかった」と。
内藤氏は「東京にあって札幌にないものは、正直あまりない」と語られました。
一方で、良いことばかりではないという声も率直に共有されました。
鎌田氏からは「最新技術の情報が入ってくるのは、やはり少し遅い」「戸建てに住んで3年、雪かきがとても大変です」といった話も。
会場からは笑いが起きましたが、こうした等身大の情報こそ、判断材料として価値があるのだと思います。
参加者の皆様の声
終了後のアンケートでは、ご回答いただいた26名のうち88%の方から「満足」以上の評価をいただきました。
- ・ 「正直、給与が気になって迷っていましたが、選択肢としてありかと感じました」
- ・ 「迷うなら転職を、というご意見は、実感のこもった意見として刺さりました」
- ・ 「まさに自分が思っていたような悩みや不安を抱えていらっしゃった上でのUターンだったとのことで、再現性のある例だなと思って聞けました」
- ・ 「よくあるUターンの話だけではなく、DX関連、エネルギー関連、転職に関わる話もあり、非常に良かったです」
最も多くの方が「印象に残った」と挙げてくださったのは、ゲストトークセッションでした。
おわりに
実は今回、嬉しいご報告があります。4月の第1回にご参加いただいた、ITコンサルタントとして東京で活躍されていた30代の方が、弊社を介し札幌へのUターン転職が決まりました。
もともとは2031年以降の転職を想定されていた方でした。それがイベントへのご参加と、その後の面談を重ねる中で、ご自身の人生計画を数年前倒しされることになりました。
「いつかは」と思っていた気持ちが、具体的な情報と、先に決断した方のリアルな声に触れることで動き出す。
私たちがこの場をつくり続けている理由が、まさにここにあります。
鎌田氏が最後に語られた言葉が、今回のセッションを象徴していたように思います。
「北海道で転職すると決めるのではなく、ご縁があるか探してみようくらいの気軽さで始めました。出会えなければ都内で転職してもいい、と思っていたんです。」
決めてから動く必要はありません。
まずは知ることから始めていただければ十分です。
次回は11月下旬から12月上旬にかけての開催を予定しています。
今回ご参加が叶わなかった方も、ぜひ次の機会にお会いできれば幸いです。
札幌でのキャリア、そしてライフスタイルの変化について、一度じっくりお話ししてみませんか?
(第1回の開催レポートはこちら:SAPPORO CAREER SESSION #1 レポート)
■今回のイベント概要
- ・日時:2026年8月25日(火)18:45~20:15
- ・共催:札幌市、リージョンズ株式会社
- ・会場:東京都港区虎ノ門
- ・登壇者:
鎌田 塁 氏(株式会社GRIFFY エコモットグループ)
内藤 彰人 氏(エコモット株式会社 取締役副社長)
小田 剛 氏(合同会社デロイト トーマツ シニアマネジャー)
森 翔平 氏(札幌市東京事務所)
宮﨑 美晴(リージョナルキャリア北海道 キャリアコンサルタント)
荻野 智史(リージョナルキャリア北海道 キャリアコンサルタント)
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