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転職ノウハウ2025.12.17

札幌のITエンジニア転職ガイド|年収相場・企業選び・UIターン成功のポイントをキャリアコンサルタントが解説

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こんにちは。リージョナルキャリア北海道のキャリアコンサルタント 荻野 智史です。

「札幌でエンジニアとして働くのはどうなんだろう?」

「UIターンしたいけれど、キャリアが頭打ちにならないか心配...」

「札幌の企業って、実際どんな働き方なんだろう?」

そんな不安や疑問を抱えるエンジニアの方は多くいます。札幌は、暮らしやすさや環境の良さから人気が高まる一方で、求人票からだけでは見えない"企業ごとの差"が大きい という特徴を持ちます。

本記事では、北海道内のIT転職支援を長年行ってきた知見や、実際の転職成功事例、データ分析にもとづき

  • 札幌で働くメリット・注意点
  • 年収・キャリア相場
  • 企業タイプごとの特徴
  • 企業を選ぶ際の判断基準
  • よくある失敗・成功パターン

を体系的にまとめました。あなた自身が将来の働き方を考える際の"判断軸" と "地図" として活用してみてください。

=目次=

1. 札幌でITエンジニアとして働くという選択肢


札幌でITエンジニアとして働くことを考えるとき、最初に押さえておきたいのは 「札幌という都市の"働く環境としての特徴"」 です。札幌には、首都圏とは異なる市場構造が存在します。それらを理解することで、自分にとって札幌がどのような選択肢になるのかがより鮮明になります。

この章では、以下の3つの観点から整理します。

  • ① 札幌でエンジニアとして働くメリットと実情
  • ② UIターンが増えている背景
  • ③ 札幌のIT転職市場に存在する課題

札幌でエンジニアとして働くメリットと実情


札幌は、暮らしやすさと都市としての利便性が両立している都市 です。特にエンジニアにとっては、以下3つのメリットがあります。

①住環境の良さと生活コストのバランス

札幌は、首都圏と比較すると住居費が抑えやすく、日常生活のコストも低く、家族との時間を取りやすい環境があります。

  • 住宅費は首都圏より安い
  • 通勤混雑が少ない
  • 都市でありながら自然が近い
  • 車移動・公共交通どちらも選びやすい

「働く」だけでなく、「生活」全体を踏まえた選択肢として魅力です。

②IT企業の増加と内製化の進展

札幌では近年、企業のDX推進や内製化が加速し、エンジニアが働くフィールドそのものが広がっています。

  • 企業内に独自のIT部門ができる
  • プロダクト開発が増える
  • 改善型の開発スタイルが根づきはじめている
  • モダン技術の採用も徐々に進んでいる

都市圏に比べれば数は多くないものの、「技術を磨ける環境」 は着実に増えています。

③家族との時間を最優先する働き方も可能に

転職成功者の中には、

  • 都市圏での長時間労働から生活を変えたかった
  • 家族と暮らす時間を大切にしたい
  • パートナーと離れ離れの生活を終わらせたかった

といった理由で札幌を選んだ方もいます。特にUIターン者からは、「生活の基盤が整い、働き方と暮らしのバランスが取りやすくなった」といった声もあります。札幌は、キャリアと暮らしの両方を重視したいエンジニアにとって、大きな選択肢となり得ます。

UIターンが増えている背景


UIターンで札幌を選ぶエンジニアが増えている理由には、以下3つの環境変化があります。

①働く場所の価値観の変化

リモートワークやオンラインコミュニケーションが一般化したことで、必ずしも首都圏に住む必要がなくなりました。

これにより、

  • 地元に戻りたい
  • 自然のある環境で暮らしたい
  • 家族の近くで生活したい

といったニーズが高まっています。

②札幌の企業が経験者の採用を強化している

札幌では、内製化・DXの加速により IT人材のニーズが急増。

それに伴って、

  • 都市圏で経験を積んだエンジニア
  • プロダクト志向のエンジニア
  • 上流工程・リーダー経験者

に対する採用意欲が特に高まっています。UIターン者の「技術・経験の即戦力性」が評価されやすい環境です。

③生活基盤の再構築を目的とした転職が増えた

"働き方" ではなく "暮らし方" を軸にした転職が増えています。

  • パートナーとの生活
  • 子育て環境
  • 実家との距離
  • 住環境の快適さ

こうした生活要因から札幌へのUIターン転職を選ぶ人も増えています。

札幌のIT転職市場に存在する課題


良い面が増えている一方で、札幌のIT転職市場には 首都圏とは異なる課題 も存在します。

①求人票だけでは企業の実態が分かりにくい

たとえば

  • 上流か下流か
  • 自社開発なのか外注中心なのか
  • 本社(東京)が主導か、札幌が主導か
  • 開発と保守の割合
  • 開発スタイルや文化

など、表面的な情報だけでは判断しづらい観点もあります。

②企業ごとの"技術レベルや裁量の差"がある

札幌は、企業ごとの環境・技術レベルの違いが見られる市場です。

たとえば、同じ「自社開発」でも、

  • 技術選定ができる企業
  • ほぼ保守運用で改善サイクルがない企業

など、実態は大きく異なります。

③UIターン者が最初に知りたい情報が散在している

  • 年収相場
  • 企業のタイプ
  • キャリアを伸ばせる環境かどうか

こうした"基礎情報"が体系化されていないため市場構造を理解しづらく、企業比較もしづらい状況にあります。

1章のまとめ:札幌におけるITエンジニアの転職は、情報の質が成功を左右する


札幌は、暮らしやすさと安定した環境を得られる都市である一方、企業ごとの差がある市場 です。そのためエンジニアは、"どこで働くか" だけでなく、"どんなキャリアを実現したいか" を明確にし、それに合う企業を見極める必要があります。その視点こそが、この記事全体の土台となります。

2. 札幌におけるITエンジニアの年収相場


札幌で転職を検討するエンジニアの多くが、最初に気にするのが 「年収水準」「首都圏と比べてどれくらい差があるのか」 という点です。結論からいうと、年収水準は企業規模や職種、担う役割によって幅がありますが、首都圏と比べたときに 一定の差が発生しやすい傾向がある のは事実です。

ただし、"首都圏と比べて必ず低い"という単純な構図ではありません。特に近年は、企業によって年収水準が大きく異なるため、"どんな企業を選ぶか" 次第で、年収とキャリアの伸び方が変わってきます。

この章では、リージョナルキャリア北海道が保有する採用決定データをもとに札幌における年収相場を把握し、その後の企業選びの判断材料として使えるように整理します。

北海道内のIT技術職の平均オファー額


まず全体の相場感として、以下が平均的なオファー額です。

■ 平均598万円(北海道内 IT技術職 UIターン含む)

これは、転職時に企業から提示された 実際のオファー額の平均値 です。

■ 北海道へのUIターン転職者(IT技術職)は平均612万円

UIターンのほうが平均オファー額が高くなる理由は、

  • 都市圏での実務経験
  • 担当領域の広さ
  • 上流工程の経験
  • 特定ドメイン(流通・金融・医療など)の知見
  • PL/PMクラスへの期待

など、企業側が求める即戦力性と合致しやすいためです。

※データの算出元:リージョナルキャリア北海道転職支援実績データ(2023年1月~2025年9月)

年代別オファー額


札幌では年齢そのものは決定的なファクターではありませんが、参考値として年代別の平均オファー額は以下の通りです(北海道内 IT技術職 UIターン含む)。

  • 25〜34歳:456万円
  • 35〜44歳:602万円
  • 45歳以上:753万円

ただしこの数字は「年齢によって自動的に年収が上がる」という意味ではありません。むしろ、年齢よりも "どんな経験を積んできたか" の方が大きく影響します。そこで次に、札幌の企業が特に重視するポイントを整理します。

※データの算出元:リージョナルキャリア北海道転職支援実績データ(2023年1月~2025年9月)

なお、40代で札幌への転職を検討している方の場合、年収やオファー額の見方は、20代・30代とは少し異なる視点が必要になります。
実際に札幌では、40代の転職では「これまでの経験をどう活かすか」「どのような役割を期待されているか」によって、オファー内容や選択肢が大きく変わるケースも少なくありません。
40代ならではの転職市場の特徴や、札幌で転職を成功させた事例、転職活動の進め方については、「札幌×40代の転職成功ガイド&求人情報」で詳しく解説しています。

札幌のIT企業が評価する "経験の軸" は何か


札幌のIT企業が求めるスキルセットには、いくつかの傾向があります。エンジニア採用で重視するポイントは「役割」「担当工程」「業務理解」で、具体的には以下の3つの軸です。

①担当してきた"工程の幅"

  • 要件定義
  • 業務整理
  • 基本設計
  • 設計〜実装まで一気通貫で関わった経験
  • 継続的な改善を行ってきた経験

札幌のIT企業は 「要件を理解し、整理し、説明できるか」を重視します。

②プロジェクトで担ってきた"役割"

  • リーダー経験
  • PL/PM経験
  • 顧客折衝
  • チームの技術的推進(テックリード)
  • 問題解決の主体性

特に「中堅層・上流志向のUIターン者」は、札幌のIT企業の期待値と一致しやすい傾向があります。

③経験してきた"領域・技術の深さ"

札幌企業では以下のような領域や技術が評価されやすいです。

  • 物流・金融・医療・小売などのドメイン知識
  • モダンな言語での開発経験(例:TypeScript、Go、Kotlin、React、Vue など)
  • アジャイル開発などのチーム開発の経験
  • 自社サービス/Webアプリ/業務アプリなどのプロダクト開発の経験
  • クラウド(AWS・GCP)
  • SRE/インフラ自動化
  • 内製チームでの技術推進経験

特に "業務理解 × 技術力" の掛け算 が評価につながりやすい傾向にあります。

年収が上がりやすいキャリアパターン


実際にオファー額が高くなりやすいのは、以下のようなケースです。

  • 上流工程を中心に担当してきた
  • PL/PMとしてチームを引っ張っていた
  • 内製開発でプロダクト改善に継続的に関わっていた
  • クラウド環境での構築・運用・改善経験
  • 事業会社で業務を深く理解しながら開発していた
  • 技術選定やアーキテクチャ検討に関わっていた

特ににこのあたりは、UIターン転職者からも多く見られる傾向です。

年収が伸びづらいケース


逆に、札幌で年収が伸びにくいケースは以下です。

  • 実装工程が中心で、工程の幅が狭い
  • 保守運用に固定されている
  • 技術選定に関わる機会が少ない
  • 仕様が固まった後の受託開発のみ
  • 要求・要件を決める人とのコミュニケーション経験が少ない

これらは「悪い経験」という意味ではなく、企業が求める役割とのマッチ度が低いため評価につながりづらいという構造的な理由です。

2章のまとめ:札幌では "経験領域 × 役割 × 工程" が年収を決める


札幌の年収相場は、 "これまでどんな仕事をしてきたか" が評価の軸になります。

だからこそ、

  • 自分が担ってきた役割
  • どの工程で強みがあるか
  • どんな業務を理解してきたか
  • どんな技術領域を深めてきたか

を整理することが、企業から評価を得る大きなポイントになります。

3. 札幌のIT企業のタイプと特徴


札幌でITエンジニアとしてのキャリア形成を考える際に欠かせないのが、どのようなタイプのIT企業が存在し、それぞれどんな特徴を持っているか を理解することです。この章では、札幌に多い3つの企業タイプを中心に、"札幌でのキャリア形成" という観点から整理します。

① 自社開発(内製)企業 - プロダクト志向・改善サイクルが特徴


札幌でも近年増えているのが、自社内にIT組織を持ち、プロダクトや業務システムを内製する企業 です。首都圏に比べると件数は少ないものの、エンジニアが事業に近い位置で働けるため、キャリア志向のエンジニアからの人気が高い領域です。

札幌の自社開発(内製)企業に見られる特徴

  • プロダクト志向で、改善を繰り返す開発文化がある
  • ユーザーや現場を理解したうえで開発に取り組める
  • 技術選定に携わる機会がある場合も多い
  • 事業上の課題に長期で向き合える
  • 自社チームで議論しながら品質や体験を磨ける

例えば、ある企業ではシステム部門のメンバーも店舗など現場に足を運び、"ユーザーが何に困っているか" を自分の目で確かめる文化 があります。また、「作って終わり」ではなく、事業の成長にあわせて機能改善を続ける継続改善型の内製開発 が根づいています。

こうした環境は「プロダクトの課題を見つけ、改善し、価値を積み上げていきたい」というエンジニアに非常に向いています。

② 受託開発・SIer・ITコンサル - 上流工程を経験しやすい領域


札幌には大手SIerの開発拠点や、地元企業の業務システムを支えるIT企業が多数あります。特徴としては、要求整理や要件定義などの上流工程に必要な力が磨かれやすい ことが挙げられます。

このタイプの企業で得られる経験

  • 多様な業界・業務のシステムに触れられる
  • 顧客とのコミュニケーション機会が多い
  • 要件定義・基本設計などの上流工程を経験できる
  • 中規模〜大規模案件での役割分担を学べる
  • チームマネジメント経験を積みやすい

プロダクト開発とは異なり、「クライアントの業務とプロセスを理解し、システムでそれをどう支えるか」を考える場面が多く、論理的思考力や課題整理力が自然と磨かれます。また札幌の場合、受託系でも長期的に同じ顧客の業務改善に寄り添う企業もあり、短期案件を次々こなすスタイルとは少し異なる傾向があります。

③ 社内SE・情報システム・インフラ - 安定性が高く、業務理解が活きるポジション


札幌の特徴として、医療・物流・流通・飲食など、地域に根ざした企業の情報システム部門(情シス)やインフラエンジニア のニーズが安定して存在します。

このタイプの企業の特徴

  • 安定した働き方を実現しやすい
  • ユーザー(社内メンバー)が近い
  • 現場課題を理解しながら、具体的な改善に関われる
  • 全社のシステム戦略に携われる場合もある
  • ライフワークバランスが取りやすい

例えば医療・物流系では、業務理解と改善力が評価の軸になり、"現場に寄り添えるエンジニア" が活躍しやすい領域 です。ミッションは効率化や運用改善だけではなく、企業そのものの成長を支える基盤づくり。技術だけでなく業務理解の深さが強みになるため、事業会社で長期的に働きたいエンジニアに向いているポジションです。

3章のまとめ:札幌では「企業タイプの違い」がキャリアの質を左右する


札幌では企業数が限られる分、企業タイプの違いが "経験できる仕事の質" に繋がります。

  • 自社開発(内製)企業:プロダクト志向で技術を深められる
  • 受託開発・SIer・ITコンサル:上流工程を担える
  • 社内SE・情報システム・インフラ:安定した環境で働ける、現場理解を大事にできる

どのタイプにも魅力がありますが、大切なのは 「あなたのキャリア軸に合っているかどうか」 です。企業タイプの理解は、このあとの「企業選定基準」や「転職の進め方」を理解するための前提となる情報でもあります。

4. 札幌でIT企業を選ぶための判断基準 - UIターン・札幌在住エンジニアが押さえるべき"6つの軸"


札幌での転職を成功させるためには、単に「条件の良い企業を探す」のではなく、"あなたのキャリアに合う企業かどうか" を判断する基準を持つことが重要 です。この章では、キャリアコンサルタントが実際に見ている視点も踏まえながら、札幌でIT企業を選ぶ際に押さえておくべき「6つの軸」を整理します。

① 技術・プロダクトへの向き合い方 - 内製文化・改善サイクル・技術方針はどうか


エンジニアにとって最も重要な判断基準のひとつが、その企業が技術やプロダクトにどう向き合っているか です。具体的には以下の視点で確認すると、実態が見えやすくなります。

  • 改善サイクルは回っているか:作って終わりではなく、継続的な改善をする文化があるか。
  • 技術選定やアーキテクチャの議論に関われるか:現場のエンジニアが意思決定に関与できるかどうか。
  • ユーザーや現場理解を重視しているか:机上の議論だけでなく、実際の業務やユーザー行動を理解しようとしているか。

札幌の優良企業の中には、現場の状況を理解したうえで開発に取り組む文化 が根付いている企業も多く存在します。プロダクト志向のエンジニアにとって重要な判断材料となるでしょう。

② 担当できる工程の広さ - 上流から改善までどこに関われるか


札幌は都市圏に比べてチーム規模が小さい企業が多く、一人のエンジニアが担う工程が広くなる傾向 があります。だからこそ、以下の確認が欠かせません。

  • 要件定義・業務整理に関われるか
  • 設計〜実装まで一貫して関われるか
  • 改善や運用プロセスにも関わるか
  • 顧客や社内ユーザーと距離が近いか

担当工程が広い環境では、技術だけでなく 課題理解力・コミュニケーション力 を活かすチャンスが増えます。逆に「実装だけ」の役割に固定される企業もあるため、キャリア志向に合わせて慎重に見極めることが大切です。

③ 働き方・ワークライフバランス - 残業・出社頻度・安定性・生活との両立


札幌へのUIターン転職では、働き方と生活のバランス が企業選びの大きな軸になります。確認したいポイントは以下です。

  • 残業時間の目安
  • 出社/リモートの比率
  • 出張の頻度
  • フレックス制度の柔軟性
  • 長期的な働き方の安定性
  • 勤務地

特に札幌では、働き方が企業ごとに大きく異なる 傾向があります。ライフワークバランスを重視する人ほど、働き方の実態を丁寧に確認することが重要です。

④ キャリアパスと役割の広がり - PL/PM・技術リード・専門性深化など、将来の選択肢


転職活動で多くのエンジニアが悩むのが、「この会社に入ったとして、5年後・10年後はどうなれるのか?」というキャリアパスの見通しです。以下の観点から将来の伸びしろを見極めましょう。

  • PL/PMに挑戦できるか
  • 技術リードとしての役割があるか
  • 専門性を深められるか
  • 新規事業やサービス企画に関われる可能性があるか
  • 会社としてエンジニア組織をどう育てたいのか

札幌は企業規模が大きくない企業も多く、実績を積めば役割が広がりやすい環境でもあります。一方で「役割が固定される企業」もあるため、キャリア展望を確認しないと後悔につながります。

⑤ 企業文化・価値観のフィット - エンジニアに対する理解・意思決定・働き方のスタンス


企業選びで見落としがちな重要ポイントが、企業文化がエンジニアにフィットするかどうか です。企業文化は求人票からは読み取りづらいにも関わらず、入社後の充実度に大きく左右する要素です。

  • エンジニアの意見が意思決定に反映されるか
  • 技術的な議論が歓迎されるか
  • 現場への理解や尊重があるか
  • 改善提案がしやすい雰囲気か
  • 失敗に対する寛容さ
  • 学習や技術投資に前向きか

札幌の優良企業の多くは、"現場理解を重視する" "改善志向が強い" など、エンジニアが主体的に働ける文化を持っています。文化が合うかどうかは、あなたが長期的に働けるかどうかを左右する最重要ポイントのひとつです。

⑥ UIターン希望者との相性 - 生活・働き方・キャリアの三軸で見極める


UIターンの場合、企業選びは 「仕事だけ」では成立しません。

  • 家族との生活
  • 住環境
  • 通勤距離
  • 冬の生活
  • キャリアの持続性

こうした "生活の現実" と "キャリアの希望" を両立できるかが鍵になります。例えば UIターン転職成功者の中には、

  • パートナーとの生活を優先するため、出張のない企業を選んだケース
  • 子育て環境を重視し、残業が少ない企業を選んだケース
  • 生活コストを抑えながら、技術志向を保てる環境を選んだケース

など、実際の「生活 × キャリア」の両立を軸に判断した例が多く存在します。

UIターンは人生全体の変化を伴うため、"札幌の生活と働き方が自分にフィットするか" が、企業選定の重要な軸になります。

4章のまとめ:6つの軸がそろって初めて"ミスマッチの少ない企業選び"ができる


札幌の企業は、首都圏と比べても 企業ごとの差が大きい市場 です。だからこそ、

①技術・プロダクトへの向き合い方

②担当できる工程の広さ

③働き方・ワークライフバランス

④キャリアパスと役割の広がり

⑤企業文化・価値観のフィット

⑥UIターン希望者との相性

この6つの軸を持って企業を比較すると、あなたに本当に合う企業が見えやすくなります。そしてこの判断基準は、次章「札幌で一押しのITエンジニア求人」にも直結する重要な視点 です。

5. キャリアコンサルタントが厳選 | 札幌で一押しのITエンジニア求人


札幌のIT企業への転職では、求人票だけでは分からない情報が多く、企業ごとの"働き方の実態"や"エンジニア組織の存在感"を正しく見極めることが重要です。この章では、私が企業の採用担当者や現場のエンジニアと日々対話している中で、「エンジニアに自信を持っておすすめできる」 と感じている企業を紹介します。単なる求人紹介ではなく、企業文化・技術スタイル・働き方・キャリアの伸びしろといったエンジニアにとって本当に大事なポイントで厳選しました。

今回紹介する企業の"選定基準"について


以下の基準を満たす、もしくは一定以上のクオリティを満たしている企業のみを厳選しています。

① 技術・プロダクトへの向き合い方が明確で、改善サイクルが回っているか

  • 独自のプロダクトやサービスを持ち、継続的な改善が行われているか。
  • 事業・業務に深く入り込み、エンジニアが価値を発揮できる環境か。

② エンジニアが担う工程や役割の幅が適切か

  • 要件〜改善まで関わる余地があるか。
  • 特定の工程に固定されにくい環境か。

③ 働きやすさ・ワークライフバランスが整っているか

  • 長期的に働ける環境があるか、生活との両立がしやすいか。

④ キャリアパス・成長機会が確保されているか

  • PL/PMや技術リード、専門性深化など、将来の選択肢が開かれているか。

⑤ 企業文化がエンジニアにフィットするか

  • 現場理解や改善志向があるか。
  • エンジニアの意見が意思決定に反映されやすい組織か。

ピースミール・テクノロジー(ITコンサル・上流工程特化)


推しポイント:構想策定〜業務分析まで担える"上流コンサルティング"

ピースミール・テクノロジーは、顧客の事業課題を理解し、構想策定〜課題抽出〜改善提案まで一貫して行う、札幌では数少ない"本質的な上流工程"を専門としたITコンサル企業です。

  • 日本最大級の公的研究機関に認定される優良ベンチャー
  • 顧客の内部に入り込み"当事者として"課題解決を行う
  • 業務分析〜構想策定など最上流の経験が積める
  • 各プロジェクトで裁量が大きい
  • SIer出身の中堅層が特に活躍している
  • キャリア価値の高いスキル(課題設定・論点整理)が磨かれる

どんな人に向いているか

  • 札幌で上流工程を本気でやりたい
  • 業務理解・課題分析を強みにしたい
  • 顧客と長期的に向き合い、価値を出したい
  • PM、PL、SEの経験を活かしてキャリアを広げたい
  • SIerの経験を活かしてキャリアを広げたい

募集ポジション

ピースミール・テクノロジーの求人一覧はこちら

ウェルネット(自社開発・フィンテック)


推しポイント:北海道発・自社開発で社会インフラを支える安定企業

ウェルネットは、コンビニ収納代行など日本の決済インフラを創った企業として知られ、40年以上の歴史と高い技術力を持つ自社開発企業です。特に 「安定 × 技術 × 自社開発」 の組み合わせは札幌でも貴重で、長期的なキャリアを見据えたエンジニアから高い人気があります。

  • コンビニ決済を日本に普及させたパイオニア
  • 決済など BtoB の社会インフラ領域で安定した事業基盤
  • 100%自社内で企画〜開発〜運用まで担う
  • 経営基盤が強く、長く働きやすい環境

どんな人に向いているか

  • 自社開発で腰を据えて働きたい
  • BtoB領域で社会性のあるプロダクトに関わりたい
  • 長期的に改善を続ける仕事が好き
  • 将来的に PL/PM に挑戦したい

募集ポジション

ウェルネットでは以下の技術領域で経験を積めます。

  • PM
  • フロントエンド
  • バックエンド

ウェルネットは非公開求人が多くWeb上には出てこないポジションもあるので、詳細が知りたい方は弊社キャリア相談会でぜひ聞いてみてください。

個別キャリア相談会 開催一覧

ゼロスペック(自社開発・センサー技術)


推しポイント:札幌発のIoTスタートアップとして急成長。"社会課題 × 技術" に挑戦できる環境

ゼロスペックは、独自センサーとクラウドサービスを組み合わせた IoT プロダクト「Go Now」 を展開する札幌発スタートアップです。現在は灯油配送業界向けに展開していますが、将来的には重油・潤滑油・薬剤タンクなど他の液体管理や、河川・下水道・排水・ゴミ箱などの社会インフラ領域へ広げようとしており、北海道の社会課題をテクノロジーで解決する企業として注目されています。

  • IoTセンサー × クラウドサービスを自社開発
  • 工事不要のセンサーで導入ハードルを下げた革新的プロダクト
  • リリース後、売上20倍・顧客数14倍という急成長
  • SaaS事業のため高い収益性と継続性
  • 2029年の上場を目指す成長戦略
  • 技術×ビジネスの意思決定に直接関われるフェーズ

ゼロスペックは「ものづくり × ソフトウェア × 社会課題」という札幌でも希少な環境で、技術と事業の両面からプロダクトを育てていく経験ができます。

どんな人に向いているか

  • IoT・センシング技術に興味がある
  • 0→1〜10→100のプロダクト成長フェーズに挑戦したい
  • 事業インパクトの大きい開発がしたい
  • 自社プロダクトで裁量を持って働きたい

募集ポジション

ゼロスペックでは以下の技術領域で経験を積めます。

  • フロントエンド
  • サーバサイド
  • バックエンド

ゼロスペックは非公開求人が多くWeb上には出てこないポジションもあるので、詳細が知りたい方は弊社キャリア相談会でぜひ聞いてみてください。

個別キャリア相談会 開催一覧

ニトリデジタルベース(自社開発・小売テック)


推しポイント:"全工程を内製"する巨大デジタル組織。ユーザー理解を重視した開発文化

ニトリデジタルベースは、ニトリグループのデジタル戦略を担う中核組織として、企画〜開発〜運用までのほぼ全てを内製で手がける組織です。システム領域は非常に広く、商品企画・サプライチェーン・店舗管理・EC・物流など、"生活とビジネスのすべて" が開発対象と言っても過言ではありません。特徴的なのは、現場理解を重視する文化 です。

  • 店舗や物流センターに足を運び、業務を深く理解する
  • "作って終わり"ではなく改善を前提とした内製開発
  • サプライチェーンマネジメントやグローバル標準化など巨大プロジェクトが多数
  • 若手〜ベテランまで幅広い層が活躍

札幌でここまでの規模感・内製比率・現場理解文化を持つ企業は貴重で、システムの上流から改善まで関わりたい人にとって理想的な環境です。

なお、ニトリデジタルベースについては、実際にオフィスを訪問し、現場で働く方々の話をもとに組織の雰囲気やチームごとの役割、具体的な取り組み をまとめた訪問レポートも公開しています。
求人票や企業紹介だけでは分かりにくい「どのような開発体制で、どんな人たちが、どんな課題に向き合っているのか」を知りたい方は、あわせて参考にしてみてください。
【訪問レポート】株式会社ニトリデジタルベースの最新の取り組み

どんな人に向いているか

  • 大規模なプロダクトの内製開発に挑戦したい
  • 現場理解を活かし、課題解決型の開発がしたい
  • 改善サイクルのあるプロダクトに関わりたい
  • 技術の幅を広げながら長期でキャリアを築きたい

募集ポジション

ニトリデジタルベースでは以下の技術領域で経験を積めます。

  • PM
  • フロントエンド
  • バックエンド
  • インフラ
  • セキュリティ
  • データサイエンティスト

ポジションの詳細な情報は以下求人ページからご確認ください。

ニトリデジタルベースの求人一覧はこちら

キットアライブ(自社開発・クラウドビジネス)


推しポイント:Salesforce × 成長企業 × 働きやすい環境

キットアライブは、Salesforce の導入・開発・販売を専門とする札幌発の成長企業 です。

  • 日経・道新でも度々取り上げられる注目企業
  • Salesforce のコンサル・開発・販売を一気通貫で提供
  • 道内初、Salesforce 本社から出資を受けた企業
  • 収益性が高く、上場後も成長が続いている
  • 顧客と長く並走する支援スタイル
  • 平均残業10時間、生活と両立しやすい

どんな人に向いているか

  • クラウド領域で専門性を身につけたい
  • 安定 × 成長 を両立したい
  • ワークライフバランスを大事にしたい

募集ポジション

キットアライブでは以下の技術領域で経験を積めます。

  • PM
  • フロントエンド
  • バックエンド

キットアライブは非公開求人が多くWeb上には出てこないポジションもあるので、詳細が知りたい方は弊社キャリア相談会でぜひ聞いてみてください。

個別キャリア相談会 開催一覧

デジタルガレージ(自社開発)


推しポイント:「ファーストペンギン」のカルチャーを持つ東証プライム上場企業

デジタルガレージは、X(Twitter)を日本に持ってきた東証プライム上場企業です。X(Twitter)まだ世間で認知されていない頃に同社が投資して急成長した歴史があります。

「価格.com」や「食べログ」を運営するカカクコムを関連会社に持っており、誰もやらないことを先陣を切ってやりにいく「ファーストペンギン」のカルチャーを大切にしています。今ではネット系事業に留まらず、決済、マーケティング、投資・育成事業も大きな柱となっています。

募集ポジション

デジタルガレージでは以下の技術領域で経験を積めます。

  • PM
  • フロントエンド
  • バックエンド

デジタルガレージは非公開求人が多くWeb上には出てこないポジションもあるので、詳細が知りたい方は弊社キャリア相談会でぜひ聞いてみてください。

個別キャリア相談会 開催一覧

フェンリル(SIer・AI戦略コンサル)


推しポイント:デザイン × 上流 × プライム比率80%のSIer

フェンリルは、アプリ開発・Webサービス開発・デジタル戦略支援を行うAI戦略コンサルティング企業 です。ユーザー体験(UX)を重視したデザイン主導の開発や、AI戦略コンサルティングなど、上流工程に強みを持つプロジェクトが多数あります。

  • デザイン × 技術の両輪で高品質なプロダクトを提供
  • 「説明書が必要なUIは良いUIではない」という強い哲学
  • 最上流の構想策定・要件整理に関われる

技術とデザインのバランスを重視し、"本当にユーザーにとって価値のあるプロダクトとは何か" を追求できる会社です。

どんな人に向いているか

  • UI/UXを重視したものづくりが好き
  • アプリ領域でスキルを高めたい
  • プライム案件で上流工程から関わりたい
  • デザイン思考を取り入れた開発がしたい

募集ポジション

フェンリルでは以下の技術領域で経験を積めます。

  • クラウド
  • フロントエンド
  • サーバサイド

フェンリルは非公開求人が多くWeb上には出てこないポジションもあるので、詳細が知りたい方は弊社キャリア相談会でぜひ聞いてみてください。

個別キャリア相談会 開催一覧

5章のまとめ:札幌にも"技術で勝負できる企業"は確実に存在する


この章で紹介した7社はいずれも、エンジニアが主体的に働き、技術とキャリアの両方を伸ばしていける環境 を備えています。共通するのは次の4点です。

  • 長期的にスキルを伸ばせる
  • 働きやすく、生活との両立がしやすい
  • エンジニアが意思決定に関わる文化がある
  • 事業としての安定性・成長性を持っている

札幌で転職を考える際、「どの企業が自分のキャリアに合っているか」の判断材料としてご活用ください。

6. 札幌のIT転職でよくある失敗と成功パターン - 北海道での転職支援実績から見えた "つまずきやすい点" と "うまくいく人の共通点"


札幌でITエンジニアとして転職を考えるとき、求人票の情報だけでは分からない"落とし穴"がいくつもあります。一方で、転職を成功させたエンジニアには明確な思考のクセ・行動パターンが共通しています。この章では、私が多くのITエンジニアの転職を支援してきた経験と、実際の転職成功者インタビューをもとに、よくある失敗パターンと成功パターン を整理します。

失敗①:求人票の"表面情報"だけで判断してしまう


「似たような求人に見えて中身が大きく違う」というケースもあります。

  • "自社開発"と書いてあるが実態はほぼ保守
  • "札幌勤務"と書いてあっても実際は道外案件が中心
  • "上流工程あり"とあっても実際は限定的
  • リモート可と書いていても出社前提のチームがある

こういった点は求人票で判断できないことがあります。実際、転職成功者のなかには、働き方のミスマッチに悩み、生活を大きく見直す必要に迫られた人もいます。例えば、以下の転職成功者インタビューでは、「パートナーと離れて暮らす状況を続けるのが難しく、生活面も含めて働き方を見直したかった」というエピソードが語られています。

(転職成功者インタビュー:株式会社北海道銀行 永野由美さん(仮名・システムエンジニア) 36歳

失敗②:転職軸があいまいなまま企業選びを進めてしまう


役割の幅・働き方・組織文化は企業ごとに異なります。そのため、転職軸が固まっていないと比較ができない という問題が起こります。

  • 「技術を伸ばしたいし、働きやすさも大事」
  • 「上流に挑戦したいけど、開発も好き」

どれも間違いではありません。ただ、優先順位がないと判断が難しくなり、ミスマッチの原因になります。

失敗③:企業の実態を確認しないまま面接に進んでしまう


企業ごとにエンジニアの働き方は異なります。例えば以下のような点を確認しないまま進むと、「思っていた働き方と違う」という不一致が起こりがちです。

  • 上流〜下流、どの工程が実態として多いか
  • 技術選定への関わり方
  • 残業・出社の実態(出張やオンコールの有無)
  • エンジニアの意見がどれだけ反映されているか

失敗④:UIターンで"生活の現実"を軽視してしまう


UIターンには、仕事だけでなく生活面の変化が伴います。

  • 住むエリア
  • 通勤距離
  • 子育て環境
  • パートナーとの生活
  • 生活コスト

これらを考慮せずに進めると、仕事が良くても生活が合わず後悔するケースがあります。実際、以下2つの事例では生活環境の見直しが転職理由になっています。

(転職成功者インタビュー:ウェルネット株式会社 高田伸二さん(仮名・システムエンジニア) 41歳

(転職成功者インタビュー:株式会社北海道銀行 永野由美さん(仮名・システムエンジニア) 36歳

成功①:転職の軸を明確にしている


ここからは、転職を成功させた人に共通する"行動パターン"です。成功者は例外なく、

  • 何を改善したいのか
  • 何を実現したいのか
  • どんな働き方をしたいのか

を最初から明確にしています。例えば、以下の転職成功者インタビューでは「ユーザーに近い位置で開発をしたい」「業務の理解を深めながら開発に関わりたい」という軸が明確に語られていました。

(転職成功者インタビュー:インディゴ株式会社 太田良樹さん(仮名・ソフトウェア開発) 44歳

成功②:実態を丁寧に確認し、比較している


転職成功者は求人票に頼らず、面談を通じて"実際の働き方"を確認しています。例えば、以下の転職成功者インタビューでは、「現場に入り込みながら課題解決をする仕事に惹かれた」というエピソードがあり、現場理解からキャリアを築く姿勢が成功につながっています。

(転職成功者インタビュー:ホクレン情報サービス株式会社 岩崎貴史さん(システムエンジニア) 32歳

成功③:生活と仕事のバランスをセットで考えている(UIターンの共通点)


北海道へのUターン・移住転職で成功した人は、必ず「生活」をセットで考えています。

  • パートナーと一緒に暮らせるか
  • 子育てとの両立ができるか
  • 無理のない勤務時間か

例えば、以下の転職成功者インタビューでは「生活リズムと働き方のバランスが整った」という声がありました。

(転職成功者インタビュー:ウェルネット株式会社 高田伸二さん(仮名・システムエンジニア) 41歳

6章のまとめ:札幌の転職は"軸 × 実態理解 × 生活"が揃うと成功しやすい


札幌は企業ごとの働き方の差が大きい市場だからこそ、以下の3つを満たすことが成功のポイントです。

  • 転職の軸を明確にする
  • 企業の実態を丁寧に確認する
  • 生活と働き方のバランスを整理する

この3つがそろうと、納得度の高い転職につながります。

7. ITエンジニアの転職活動のステップとポイント - 準備から企業選定、応募までの"正しい進め方"を体系的に整理


「どの順番で進めるか」が転職の成功率を大きく左右します。この章では、北海道での転職支援に長年携わってきた知見をもとに、ITエンジニアが転職活動を進める際のステップとポイント を整理します。

STEP1|転職の目的と軸を整理する


転職活動は、ここを明確にすることから始まります。

  • 何を改善したいのか
  • どんな働き方をしたいのか
  • どの領域でキャリアを積みたいのか
  • 技術志向か、事業志向か
  • UIターンの場合は、生活面で何を大切にしたいのか

この転職の軸が明確になると、求人を選ぶときの判断基準がはっきりし、ミスマッチを避けやすくなります。軸を整理する参考として、弊社のコラム 「転職で何を改善・実現したいのかを考えてみる|転職のちょっといい話①」では、転職理由を棚卸しする方法を分かりやすく紹介しています。

STEP2|スキル・経験の棚卸しを行う


ITエンジニアが転職を考える際、技術スキルの棚卸しとプロジェクト経験の具体化が重要になります。

  • 担当してきた工程
  • チーム内での役割(技術・調整・リードなど)
  • 顧客とのコミュニケーション
  • 現場理解に基づいた課題解決の経験
  • 技術的な強み・弱み

また、職務経歴書に落とし込む際は、事実を正しく伝えるための表現や構成も重要になります。弊社のコラム 「履歴書と職務経歴書を作成してみる【前編】|転職のちょっといい話②」と「履歴書と職務経歴書を作成してみる【後編】|転職のちょっといい話③」 では、企業に伝わる職務経歴書の書き方を解説しています。

STEP3|企業の"実態"を確認しながら選定する


同じ職種でも企業によって 担当工程・働き方・裁量 が大きく異なることがあります。

  • 技術選定への関わり方
  • 開発〜改善のサイクルの有無
  • チームの構成・年齢層・雰囲気
  • 出社頻度・残業時間
  • 担当工程(上流〜下流のどこか)

これらの情報は、求人票だけでは分からないため、面談や企業とのカジュアル面談で直接確認するのが大切です。

STEP4|複数の候補企業を"判断軸に沿って"比較する


比較しやすくなるポイントは以下です。

  • 技術領域
  • 関われる開発工程・技術領域の幅広さ
  • 働き方の柔軟性
  • キャリアパスの選択肢
  • 組織文化(改善志向・対話のしやすさ など)

この比較を行うと、「自分に合う企業」と「合わない企業」がよりクリアになります。

STEP5|書類作成・面接対策を行う


経験が豊富なエンジニアでも、伝え方が整理されていないと本来の魅力が伝わりません。「履歴書と職務経歴書を作成してみる【前編】|転職のちょっといい話②」の記事では、企業側が応募者に対して抱く2つの大きな不安に言及しています。それは、「この人はうちの課題を解決できるか?」ということと、「すぐ辞めてしまわないか?」という懸念です。

このような企業側が抱く不安を払拭するには、使用言語やフレームワークを単に羅列するのではなく、「どのような事業課題を、どのように解決したのか」をストーリーとして伝えることが必要です。また、プロジェクトでどんな課題に直面し、どのように解決したのか、具体的な成果は何だったのかなど、「事実」を盛り込んだ説得力のある経歴書が求められます。例えば、「レガシーシステムのリファクタリングでテスト工数を30%削減した」など、定量的な成果を盛り込むと効果的です。

7章のまとめ:札幌の転職は"準備の質"が成功の大きな差になる


企業によって働き方や役割の差が大きいことがあるからこそ、以下のステップを踏むことで、「自分に合う企業」が格段に見つけやすくなります。

  1. 転職の軸を整理する
  2. スキル・経験を棚卸しする
  3. 実態を確認しながら企業を選定する
  4. 複数社を判断軸に沿って比較する
  5. 応募書類・面接対策を行う

とはいえ、自分ひとりだけでは判断するのが難しい場面も多く、"正確な情報にアクセスできるかどうか" で転職の成功率は大きく変わります。こういった点が不安な方は転職エージェントを活用するのもおすすめです。

エージェントを活用することで、

  • 企業の実態を理解できる
  • 自分の経験を客観的に整理できる
  • 複数企業を判断軸に沿って比較できる
  • 選考での伝え方が磨かれる
  • UIターンの生活面まで含めて相談できる

といったメリットを得られ、一人で活動するよりも効率的かつ確実に進められます。リージョナルキャリア北海道は、企業との長い関わりを通じて実際の働き方や企業文化を把握しており、客観的な視点でアドバイスすることができます。

まとめ - 札幌で"自分らしいキャリア"を実現するために必要なこと


札幌でITエンジニアとして働くことは、「働き方」「キャリア」「生活」のすべてを見つめ直すきっかけになります。札幌のIT企業は事業内容・開発体制・工程の幅・文化・技術への向き合い方 が多様です。そのため、企業ごとの違いを理解し、自分の軸と照らし合わせて選ぶことがとても重要です。

本記事では、札幌のITエンジニアにおける

  • 札幌で働くメリットと実情
  • 年収の相場感
  • 企業タイプの違い
  • 企業を選ぶための判断基準(6つの軸)
  • 具体的なおすすめ企業
  • よくある失敗と成功パターン
  • 転職活動のステップ

を体系的に解説してきました。どの内容にも共通しているのは、「どの企業を選ぶか」だけでなく、「どんなキャリアを実現したいか」を明確にすることが大切だという点 です。

札幌は、環境次第でキャリアの伸び方が大きく変わる地域でもあります。だからこそ、企業選定の判断軸を持ち、自分に合った環境を選ぶことで、"働きやすさ"と"成長"の両方を実現しやすくなります。

リージョナルキャリア北海道では、定期的に個別キャリア相談会を開催しています。北海道での転職に少しでも迷っているエンジニアの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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この記事で紹介したITエンジニアの転職活動において大事なことをチェックリストにまとめました。ITエンジニアの転職では、「技術スキル」だけでなく「情報」と「準備」が合否を分けます。「何を準備しておくと転職がうまくいくか」を網羅した実践的な行動指針になっていますので、実際に転職活動を進める中でのTODOリストとして、ぜひご活用ください。

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この記事を書いた人

コンサルタント 
荻野 智史

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