2022.04.18
Jリーグチェアマンに就任したコンサドーレ野々村元社長の凄腕経営術
こんにちは。リージョナルキャリア北海道スタッフです。
2022年3月15日、北海道コンサドーレ札幌の野々村芳和元社長がJリーグチェアマン就任しました。
Jリーグとは日本プロサッカーリーグのことで、チェアマンはJリーグ全体のトップポジションです。49歳という年齢での就任は史上最年少記録を更新しましたが、更に「史上初の元Jリーガーチェアマン」ということでも注目を浴びています。
野々村氏は、今回のチェアマン就任まで9年間(2013年3月~2022年3月まで)コンサドーレの社長・会長としてクラブを引っ張り、北海道を盛り上げてくれました。凄腕経営として知られている野々村氏は、社長に就任した1年目、2013年は10.7億円だった売り上げをコロナ禍前の2019年には36.0億円まで伸ばした実力者です。
今回はこの成長を成し遂げた要因について、コンサドーレのいちファンである私個人が勝手に予想をしてお伝えしたいと思います。
野々村氏の経歴
1972年5月8日生まれ。1995年ジェフ市原に入団しJリーガーとしてのキャリアをスタート。2000年コンサドーレ札幌に移籍。2001年にはクラブのキャプテンに就任し22試合に出場。同年29歳の若さで現役引退。引退後も同クラブのアドバイザーを務めながら、解説者生活をスタート。2006年には、株式会社クラッキを設立して代表取締役に就任。2009年、小樽FCで一時的に現役復帰。2013年コンサドーレの運営会社である株式会社北海道フットボールクラブ(通称HFC)顧問に就任。同年3月、代表取締役社長に就任。2022年1月に社長を退任し会長へ就任。同年3月に会長を退任。Jリーグチェアマンに就任。
野々村氏の凄腕経営術 ~6年で売り上げを3倍に~
【1】クラブが強くなった
野々村氏が社長に就任するまで、コンサドーレは日本のプロサッカーで一番上のリーグであるJ1に上がっても1~2年でJ2に落ちるクラブでした。しかしながら、現在は2016年にJ1へ昇格して以来、6年連続で残留しています。その期間にはJ1リーグ4位、カップ戦準優勝など、日本のトップでタイトルを争えるクラブに成長しました。
クラブが強くなった要因として、主力選手がクラブに残り続けることが挙げられます。野々村氏の社長就任以前のコンサドーレは、主力として活躍した選手はすぐに他のクラブに引き抜かれ、戦力が維持出来ていない状況でした。野々村氏は、自ら選手との交渉のテーブルにつき、他クラブからオファーが来た選手をクラブに引き留め続けました。その結果、宮澤裕樹選手、福森晃斗選手、荒野拓馬選手など現在主力として活躍する選手をはじめとして、長期間コンサドーレで活躍する選手が増えました。また、小野伸二選手、稲本潤一選手といったスター選手の獲得も成功させました。
【2】東南アジア市場を開拓
2013年当時、Jリーグでは活躍が難しいと思われていた東南アジア出身選手を次々獲得しました。代表的なのはタイのチャナティップ選手です。チャナティップ選手は小柄な体格を活かした重心の低いドリブルから、攻撃チャンスを作りだすことに長けており、コンサドーレにおける攻撃の要として活躍しました。ピッチ外では、Jリーグにおける東南アジア選手のアイコンとなり、ガリガリ君とコラボしてタイ全土で大規模プロモーションを実施するなど広告塔となりました。チャナティップ選手は「タイのメッシ」と呼ばれるほど人気の高いスター選手であったため、タイから北海道へ観戦目的で訪れる観光客が増加し、東南アジアへの知名度増加へ貢献しました。
【3】サポーターの意識改革
野々村氏は、コンサドーレを応援するサポーターに対して「一緒にクラブを作り上げていく」旨の発言を度々行っていました。その言葉の通り、クラブの経営状態を赤裸々に公開してきました。例えば、2016年シーズンを前にした1月の「北海道コンサドーレ札幌キックオフ2016」では、札幌ドームでクラブの資金力、経営状況、数年先のビジョンといった内容をサポーターに直接説明する場を設けました。
その結果、これは個人的な感覚値ですが、サポーターの雰囲気が変わったと感じています。ホームゲームでブーイングが起こることが減り、コンサドーレの「当事者」として一緒にクラブを盛り上げていこうとの意識が芽生えたように感じています。そのようなサポーターも含めたクラブの雰囲気改善は、選手の離脱防止に一役買っているように感じてます。
【4】露出・話題性の強化
2016年1月に大手広告会社の博報堂DYメディアパートナーズ社と7年間の契約を結びます。これまで北海道で培った自身の顔も広告塔として積極的に活用します。野々村氏は北海道のラジオ番組で毎週2つのコーナーを持っており、サポーターに向けて自らの声で情報発信を行っています。北海道新聞でもコラムを連載し、スカパー!でも自身がMCを務めるサッカー番組を持っており、サポーターへの情報発信を積極的に行ってきました。更に、2016年には1年間のホームゲームの地上波全試合放送を実施したことで、北海道民への露出を増やし、地上波放送が定着しました。
その他にも、グッズやユニフォームのデザインにも力を入れ、パリコレデザイナーの相沢陽介氏とコラボしたことで話題性が高まっただけでなく、グッズ売り上げも増加しました。
おわりに
野々村氏の凄腕経営術は他にも数えきれないほどあります。コンサドーレを凄腕経営で成長させてきた野々村氏が、Jリーグチェアマンとして、Jリーグをどのように変革していくのか、個人的にとてもわくわくしています。また、コンサドーレが更に飛躍するために今後も力を込めて応援し続けたいと思います!
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