地域情報ブログ

レジャー2023.04.12

札幌都心部が生まれ変わる!再開発が進む複合施設の最新情報 -「モユクサッポロ(moyuk SAPPORO)」編-

こんにちは。リージョナルキャリア北海道のコンサルタント、笹本です。


さて、札幌都心部の再開発が至るところで進んでいます。

というのも、197080年代に建設されたビルの耐用年数が概ね5060年ほどで、解体しなければいけない時期が迫っている老朽化したビルが多数あることが背景にあります。


197080年代といえば、高度経済成長を背景とした都市部への人口集中により、札幌で急激に人口が増えた時代。

すでに建て替え済みの「NHK札幌放送会館」や「北海道議会庁舎」もこの時代の建物でしたし、学生時代に<4プラ>の愛称でおなじみだった「4丁目プラザビル」も築50年を迎え、目下解体工事中となっています。


見慣れた建物が解体され、馴染みある景色が変わっていくのは寂しい思いもありますが、そこに新しい建物が建設されることで街は生まれ変わっていきます。

今回は、再開発が進む大通エリアにて注目を集める、今夏開業予定の複合施設「モユクサッポロ(moyuk SAPPORO)」の最新情報をお届けします!


モユクサッポロの建設エリア

地下鉄大通駅近くの南2西3南西地区エリアに建設中の施設です。

2西3ビルといえば、狸小路商店街3丁目の入口に位置し、以前はドン・キホーテが店を構えていたビルになります。


このエリアの地下にはポールタウンがあり、地上と地下の結節点として重要な位置であることの他、路面電車のループ化によって目の前に停留所が設置されたこともあり、その利便性の高さからどのような再開発となるのか、以前から注目を集めていました。


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画像引用:札幌市HP南2西3南西地区」(最終閲覧日2023年4月12日)


このエリアに新たに開設されるのが、「モユクサッポロ(moyuk SAPPORO)」です。


モユクサッポロとは

地上28階・地下2階からなる複合ビルで、高さ111m。大通のシンボルタワーとなるのではという期待も高まっています。


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画像引用:日本経済新聞WEB版「札幌中心部の新複合施設、名称『モユクサッポロ』に」(最終閲覧日2023年4月12日)


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画像引用:札幌市HP南2西3南西地区」(最終閲覧日2023年4月12日)


ちなみに、施設名のmoyuk(モユク)というのは、アイヌ語で「タヌキ(狸)」を意味しています。

より具体的には、mo(小さな)+yuk(えもの)という意味だそうで、「当該施設を中心に日常のちょっとした嬉しいモノやコトが集まれば」というイメージに基づいたネーミングとなっています。


それに伴い、ロゴマークは、施設名の頭文字の「m」と「s」をモチーフにした波型を3本ずつ縦横に配置。施設名が意味する「タヌキ」のイメージはもちろんのこと、曲線によってひとやまちの躍動感を表現し、札幌のまちを象徴する「碁盤の目」、この場に集って多様に楽しむ「人々」など、施設に関わるイメージを複合的に組み込んだデザインにしたそうです。


まだ建設途中ですが、先日近くを通りかかったところ、一早くこの施設名とロゴマークがビルに刻まれていました。


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(筆者撮影)


フロア構成

まだ詳しい情報は解禁されていないものの、地下2~7階までが商業施設で、うち2~3階はオフィスが併設。4~6階が水族館、7階が屋上庭園、9~28階はマンションという構成です。


ちなみにマンションは全部で133戸整備される計画ですが、実際に一般分譲されるのは52戸程度の見込み。大通・すすきのエリアへのアクセスも良く、高層階マンションということで人気が集まりそうです。


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画像引用:札幌市HP南2西3南西地区」(最終閲覧日2023年4月12日)


札幌初の都市型水族館AOAO SAPPORO

特に札幌市民の注目を集めているのが、4階~6階の水族館です。札幌初の都市型水族館で名称は「AOAO SAPPORO(アオアオ サッポロ)」です。

AOAOという名称は、生命が生き生きと繁茂する様子を表す「青々」という言葉に由来しており、海や川や森や生物などの自然の豊かな営みを感じることができる場所を作りたいという思いが込められています。


都市型水族館とは、都心部のオフィスや商業施設に併設されたコンパクトな水族館のことです。たとえば、東京のアクアパーク品川や、東京スカイツリー直下施設 東京ソラマチにあるすみだ水族館などが代表的で、子どもだけでなく大人も楽しめるスポットとして人気を集めています。


AOAO SAPPOROも、これまで札幌になかった新しいレジャースポットとしてにぎわう様子が目に浮かびます。


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画像引用:AOAO SAPPORO HPニュースリリース「『AOAO SAPPORO』正式名称とロゴマークを決定」(最終閲覧日2023年4月12日)

実際にどのような水族館になるのか、まだ全貌が明らかになっていませんが、「ネイチャーアクアリウム」と「ペンギン展示」の導入が既に決まっているようです。


「ネイチャーアクアリウム」とは、水草が繁茂する美しい水中景観の中で、小さな生き物たちの営みを自然の中のありのままの姿で観察することのできる展示スタイルで、実は日本発祥だそうです。


水槽内の生き物(魚、エビ、微生物)は、水草から生成された酸素を吸って呼吸し、水草は魚たちが出す二酸化炭素で光合成をする。都市部の水族館の一つの水槽のなかに、自然さながらの生態環境が表現されるというわけです。


さらに、ネイチャーアクアリウムの常設展示は世界でも珍しく、東京のすみだ水族館、リスボン(ポルトガル・リスボン海洋水族館)に次いで世界で3か所目となるということで、期待が高まっています。


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画像引用:AOAO SAPPORO HPニュースリリース「都市型水族館『AOAO SAPPORO』、展示について第1弾を発表」(最終閲覧日2023年4月12日)

また、もう一つの目玉である「ペンギン展示」では、ペンギンが"ホップ"する世界初の展示水槽が導入される予定です。

ペンギンが"空をとぶ"でおなじみの旭山動物園と異なり、AOAO SAPPOROでは、水場ではなく陸上でのペンギンの姿にスポットをあてています。


具体的には、陸場を"ホップ"して(飛び跳ねて)移動する習性があるイワトビペンギンの特性が活かせるような設計を施すことで、イワトビペンギンのダイナミックな行動が間近で観察できる展示となるようです。


陸場の設計は、六角形のブロックを組み合わせたデザインで、使用するブロックの数や組み合わせを変えることで、陸場の形状を容易に変更し、環境に変化を起こし続けることが可能な仕組みとなっています。


もちろん、水場も、浅瀬や深場など水深が 4 段階に分かれているほか、水流の強弱・向きなどを変えることができる仕組みを備えているとのことで、これまでに見たことのないペンギンの姿を楽しむことができそうです。


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画像引用:AOAO SAPPORO HPニュースリリース「都市型水族館『AOAO SAPPORO』、展示について第2弾を発表」(最終閲覧日2023年4月12日)


ちなみに、実際の展示飼育業務は「おたる水族館」と協業して行うようです。おたる水族館は、60年を超える歴史があり、道民には馴染みの深い水族館です。

これまでの実績とノウハウを生かしながらも、今までにない都市型水族館になるのではないでしょうか。


おわりに

低層階の商業施設に関してはまだ明らかになっていませんが、延床面積(19,670㎡)から考えると比較的大規模な商業施設となりそうな見込です。

モユクサッポロの開業は、2023717日の予定です。開業されたら改めて足を運び、札幌の新たなスポットの情報を皆さんにもお届けしたいと思います。


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この記事を書いた人

チーフコンサルタント 
笹本 香菜

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