地域情報ブログ

イベント2023.11.22

「大樹町でまちと宇宙を動かす!〜まちをつくる2人目のダンサー求む〜」イベントに参加してきました!

こんにちは。リージョナルキャリア北海道のコンサルタント、宮崎です。

11月18日に札幌駅近くのコワーキングスペースで開催された(社)ドット道東主催「大樹町でまちと宇宙を動かす!〜まちをつくる2人目のダンサー求む〜」トークセッションに参加してきました!

十勝の南部に位置する町、大樹町を拠点に宇宙関連企業で活躍しているお二人と、札幌市から大樹町に移住し、移住コーディネーターをしている方のお話を軸に、世界が注目する大樹町の宇宙産業の状況や街づくり、また現状や課題についてお聞きしました。

参加者は30名ほど、大学生をはじめ幅広い層の方々が熱心に耳を傾けていました。

オフラインイベントならではの本音交じりのトークはとても楽しく、あっという間の2時間半でした。

今回は当日の内容、そして宇宙産業と大樹町についてお伝えします。

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※引用:ドット道東 公式サイト(最終閲覧日:2023年11月22日)

40年以上にわたり宇宙産業の誘致に注力

ホリエモンこと堀江貴文氏が創設したインターステラテクノロジズ株式会社のロケット開発部門が進出してから、各段に知名度が上がった町ですが、実は歴代の町長含め、町全体が宇宙産業の誘致に力を入れてきました。

これは、鹿児島県の種子島・内之浦に次ぐ国内3番目のロケット射場の候補地として、大樹町が手を挙げたことが始まりです。

1980年代に「航空宇宙産業基地」の候補地とされて以来、官民一体となって「宇宙のまちづくり」を進め、既にJAXAや大学の研究も行われています。

参照:大樹町HP

トークセッションのようす


はじめに ~宇宙産業の全体感と日本について~


トークセッションに先立って、まず宇宙産業の現状と将来性について教えていただきました。

現在、世界中で宇宙産業は活況で、現在は60兆円の市場であると言われていますが、2040年には100兆円を超える規模のマーケットに成長すると見込まれているそうです。

ただ、世界中でロケットは年間200回打ち上げられている中で、昨年日本は0回。そのため人工衛星を宇宙に飛ばすときには、現状は外国のロケットを使用することになります。

人工衛星が必要な理由としては、天気予報、位置情報、観測、世界中どこにいても通信が可能な通信網など、私たちの暮らしを支える大切な役割を果たすためです。


登壇:SPACE COTAN株式会社 CMO中神美佳さん


最初の登壇者は、十勝出身でキャリアは大手自動車メーカーからスタートしたという中神氏。同氏がCMOを務めるSPACE COTAN社は、2021年に大樹町に開港したアジア初の商業宇宙港(発射場)、「HOSPO」のプロジェクト推進業務全般を担う企業です。

このプロジェクトではさらに「北海道に宇宙版シリコンバレーをつくることで宇宙産業の発展と日本の経済活性化に貢献したい」というビジョンを掲げています。

ではそもそも、なぜ「大樹町に発射場」なのでしょうか?それは町が40年間誘致活動を継続してきたために地元の皆さんにも理解が浸透していること、そして「立地」が大きく関係しています。

東も西も海が広がり、打ち上げる方角が2方向あること、そして広大な土地のおかげで1kmに及ぶ滑走路の建設が可能なのです。

さらに、気候が"十勝晴れ"と言って晴天になることが多いという気候的な条件、また人口密集地が近くにないため、空も海も交通の混雑がないという地理的な条件とがぴったりと揃っている土地であることが、誘致成功の理由であることがよく理解できました。

※以下、写真はすべて筆者撮影です。

▽セミナーの様子

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登壇:インターステラテクノロジズ株式会社 PR・マーケティンググループ グループリーダー 高橋聡実さん


二人目の登壇者はインターステラテクノロジズ社のPR担当・高橋氏。これからの子どもたちに日本が右肩上がりの成長を遂げる産業を残していきたいとの想いで、宇宙産業に関わりたいと2021年7月に同社への転職を決めたそうです。

同社のビジョンは「誰もが宇宙に手が届く未来」を実現し、宇宙の総合インフラ会社になること。

そして、そんな同社で活躍するのは、エンジニア出身の代表・稲川氏のほか社員138名。その誰もが、宇宙に対する熱い想いを語ることができるそうです。

ではそもそも、なぜロケットを作るのでしょうか。

ロケットは宇宙へものを運ぶための輸送手段ですが、宇宙に行くためのアクセスの部分がもっと安くて便利になれば、宇宙でビジネスをしたい人が一般的になるー。そういう世の中を目指しているといいます。

世界では民間のロケット開発会社も出てきており、この分野でのプレイヤーは年々増加。数年後の量産を目指しながら、日々開発に取り組んでいるとのことです。

宇宙が身近に感じられるようなワクワクするお話でした。


登壇:大樹町 移住コーディネーター 岡山ひろみさん


この日最後の登壇者は、大樹町職員の岡山氏。自身が大樹町にご家族で訪れたことがきっかけで、この土地の大ファンになり、住むことを決めたそうです。

希望の生活を叶えるための移住に大満足しながらも、移住者としては慣れない部分があった経験から、今は「移住者支援と街づくり」の仕事で活躍されています。

ビジョンは「50年後も住んでいたい街をつくること」。

お話の最後には「ワーキングステイ住宅や移住希望者向け住宅、子育て支援など新たな取り組みがどんどん始まっており、やりたいことが山ほどある。しかし人手が足りないため、ぜひ一緒に活動してくれる仲間を求めています!」というリクルーティングのお話もありました。


懇親会


イベント後半は懇親会が開かれ、大樹町のお土産品をいただきながら参加者の皆さんと交流させていただきました。

下の写真の「隕石まんじゅう」は、その時にいただいたもの一つです。

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まとめ

今回のイベントに参加したことで、日本の宇宙産業の発展に貢献していく2社について理解が深まりました。

そこで働くお二人が、どういう経緯やどんな想いで転職されて今に至るのかというお話も、私の仕事がら、とても興味深く聞かせていただきました。

一方で町づくりでは、住んでいる方々がより良く暮らせる町にしたいが、まだまだ課題が沢山あるというリアルな話も聞くことができました。

十勝で唯一人口が増えている町、日本の宇宙産業の発展に貢献している大樹町をもっと応援したいと思ったイベントでした。


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宮崎 美晴

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