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その他2023.02.20

札幌のリアルな除雪事情│豪雪地域・札幌市南区編

【OGP】20230220_佐々木はつみ(北海道) - コピー.jpg

こんにちは。リージョナルキャリア北海道のコンサルタント、佐々木です。

今年の1月23日~25日は10年に一度と言われる"最強寒波"が日本列島に流れ込み、全国各地にさまざまな影響をもたらしました。交通障害が出るなど苦労された方もいらっしゃったのではないでしょうか。

過去のブログ記事で札幌の降雪量についてお伝えしました。今回は、札幌の中でも雪の多いエリアである南区に住む私の経験をもとにリアルな除雪事情についてお伝えします。

そもそも「除雪」でなにをするのか/「排雪」との違い

除雪とは、道路上に積もった雪をかき分けて、通行可能なスペースを確保する作業となります。冬に積雪地域を歩いていると、道路わきに雪の山(壁?)が見られます。

画像1.jpg

(筆者撮影:標識と同じくらいの高さになっています)

車を運転する側としては視界が悪くなり、歩行者が急に飛び出してくる...なんてこともありますので注意が必要です。周辺に雪をまとめられるスペースがある場合は別ですが、多くは雪を道路脇に寄せるだけなので、道幅は狭くなります。

通常であれば片道2車線の道路が片道1車線になったり、住宅地などに入ると片道1車線の道路が片側通行になったりと、大雪が降った後は譲り合いながら進まなければならない事もあります。交通渋滞も十分に予測されますので、冬は時間に余裕を持った生活をすることが必要です。

個人でスコップやスノーダンプを使ってやる除雪の他に、行政の「除雪」があります。札幌では大きな除雪車が雪をかき分けながら進む様子が日常風景です。しかしながら、除雪車は雪をすべて運んでくれるわけではなく、かき分けながら左右に雪を追いやって道をつくる役割です。

一方で、雪を運び出す作業のことは「排雪」と言います。除雪では、機材を使って雪をダンプトラックに積み込み、雪堆積場や融雪施設など邪魔にならない場所へ運びます。この排雪作業が入ってようやく道がすっきりします(※それでも完全になくなるわけではありません)。

札幌市では、およそ5,400kmの道路を除雪されており、その中で交通量の多い幹線道路や一部の通学路およそ1,600kmを排雪してくれています。しかしながら、限られた予算や人材、機械で除排雪を行っているため、全ての生活道路の排雪を行うことはできません。そのため、町内会によっては札幌市と町内会で費用を負担し合って道路の排雪を行う「パートナーシップ制度」を利用する場所もあります。

※詳細は札幌市ホームページにてご確認ください。

https://www.city.sapporo.jp/kensetsu/yuki/haisetsu/partner.html

除雪道具・除雪のポイント

住む場所によっては、排雪がほとんど入らないこともあります。その場合は、除雪でがんばることになりますが、その際の装備となる道具についてお伝えします。

画像2.png

※画像引用:ウインター推進協議会「雪かき道具を使いこなす」(最終閲覧日2023年2月20日)

上の図にあるように、降り積もった雪の量や、雪の硬さによって使い分けるのがポイントです。ごくごく一般的に使われるのは「雪はね」「プッシャーラッセル」「ママさんダンプ(スノーダンプ)」が多いです。スノースコップや角スコップ、剣先スコップなどはアルミや鉄などの金属製であることが多いので、雪が凍ってしまっている場所の雪かきには向いていますが、重さもあるので長時間の使用は向いていません。つるはしは通常、土や岩を掘り起こしたり砕いたりするのに使用する工具ですが、冬であれば氷を砕くときに使用されます。(あまり使うことはないかもしれません。)

除雪道具も大事ですが、除雪をする上でのコツを掴むことも大切です。スコップの持ち方や雪を投げる時の姿勢など、少し意識して気を付けるだけでも翌日以降に来る筋肉痛の度合いを抑えられるかもしれません。

札幌市のホームページにも詳しく掲載されていますのでご覧ください。(http://www.yukikaki.jp/

また、動画投稿サイトに「疲れない除雪方法」についての投稿もされていますので、見てみるのも面白いかもしれません。

我が家の除雪事情

冒頭にもお伝えしましたように、我が家の住む地区は札幌市内でも降雪量の多いエリアになります。2年前にこのエリアへ引っ越してきたので、冬のシーズンを過ごすのは2度目になります。

そんな我が家で現在使用している除雪道具は「雪はね」「ラッセルプッシャー」「ママさんダンプ」「除雪機」です。積雪量が足首位までであれば、ラッセルプッシャーで雪を1か所にまとめる⇒ママさんダンプで雪捨て場(*1)まで運ぶ⇒残った細かな雪を雪はねでさらうといった流れで行います。

(*1 自宅周辺で雪をまとめて山にしている場所です。交通の邪魔になりにくい場所を選びます。)

それ以上の積雪量の時は除雪機を使用して一気に除雪。時間も短縮できます。便利ではありますが、事故の無いように周りへの配慮は重要です。

画像3.png

(筆者撮影)

除雪範囲にもよりますが左写真の積雪量ですと一人で1時間~1時間半ほどです。天気には平日も休日も関係ありませんので、平日夜は仕事から帰宅後の暗い中で除雪...なんてこともあります。

また、せっかくきれいに除雪したのに、翌日にはそれがなかったかのように同じだけずっしり積もっている...なんてことも、もちろんあります。

昨シーズンは特に降雪量が多く、除雪をさぼったまま旅行へ出かけ、数日後に帰宅した時に見た積雪量に唖然としたのを思い出します...。

画像4.png

(筆者撮影:手前が玄関、奥が庭部分)

積もった雪をそのままにしてしまうと下の方で積もっていた雪が日中軽く溶けて重くなってしまったり、場合によっては凍ってしまったりなど、より負担になってしまいます。ですので、大変ではありますがこまめに行うのが大切です。

※再度お伝えしますが、私の住むエリアは降雪量の多い地区です。同じ札幌市内でも場所によって随分異なります。

まとめ

今回はリアルな除雪事情をお伝えしました。

大変そう...と感じた方もいるかもしれません。ですが、好きな音楽やラジオを聴きながら除雪時間を過ごしたり、小さな子どもが小さなスコップで一生懸命雪を運ぶ姿が見られたりなど微笑ましいシーンが見られるのも北海道ならではです。運動不足の解消にもなりますよ。

画像5.jpg

(筆者撮影:寒い日の夜には積もった雪がキラキラしていることも!)

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