ワコオ工業株式会社
畑岡孝志さん(技術企画) 43歳
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異業界の経験を武器に、技術組織を導く新たな挑戦。
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畑岡さんは空港設備、自動車部品、電子部品、医療機器と複数の業界で経験を積み重ねてきたエンジニアだ。2023年にワコオ工業へ入社し、現在は技術部の担当部長として技術支援から教育体制の構築、海外メーカーとの折衝まで幅広い役割を担っている。
前職では首都圏を中心に全国を飛び回る働き方を続ける一方で、「もっと技術に向き合い、価値を生み出す仕事がしたい」という想いを強めていったという。
異業界で培った視点と技術力を生かしながら、ワコオ工業でどのように技術者としての価値を発揮しているのか。転職の背景と現在の仕事について伺った。
※本記事の内容は、2026年5月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 4回
- 活動期間
- エントリーから内定まで91日間
転職前
- 業種
- 医療機器業界
- 職種
- フィールドサービスエンジニア
- 業務内容
- 医療用検査機器の設置、点検、修理を担当。海外研修参加後、業務フロー改善、装置トレーニング実施、不具合内容の本国報告、海外チームとの技術会議を担う。
転職後
- 業種
- 産業用バルブメンテナンス業界
- 職種
- 技術企画
- 業務内容
- 技術案件の調査、メーカーとの技術折衝、現場技術者支援、教育体系構築を担当。溶接自動化プロジェクト推進、海外メーカーとの契約交渉、品質監査対応を行う。
技術の最前線を支え、仕組みをつくる役割へ。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
技術本部に所属し、技術部の担当部長として業務に携わっています。メンテナンス会社という特性上、技術的な案件調査、メーカーとの技術折衝、現場工事における技術支援などが主な役割です。
加えて、これまで体系化されていなかった技術教育や技能継承の仕組みづくりにも取り組んでいます。属人化していた技術を整理し、誰でも再現できる形に落とし込んでいく。会社として技術を蓄積していくための土台づくりが現在の大きなミッションです。
最近では、溶接技術の属人化を解消するため、ロボットを活用した自動化プロジェクトも進めています。これまで職人の経験に依存していた工程を共有可能な技術として標準化する取り組みです。
その一環として、海外メーカーとの技術折衝やサービス体制の構築にも関わっています。国内のプラントや設備で海外製のバルブが多く使われていますが、日本国内に代理店やサービス拠点がなく、十分なメンテナンス体制が整っていないケースも少なくありません。
そうした課題に対し、海外メーカーと直接やり取りを行いながら、技術情報の確認や部品供給、サービス認定に向けた折衝を進めてきました。必要に応じて海外出張を行い、メーカーの工場や本社を訪問し、技術的な擦り合わせや監査対応にも携わっています。
入社前のご経歴を教えてください。
高専卒業後、空港設備のメンテナンス会社に入社しました。搭乗橋や手荷物搬送設備など、空港インフラを支える設備の保全業務に携わったのがエンジニアとしての出発点です。
その後、自動車部品メーカーに転職し、16年以上にわたり設備保全、生産性向上、品質改善といった領域を担当しました。国内にとどまらず、海外拠点でのトラブル対応やプロジェクトにも関わり、現場で技術を磨いてきました。
さらに電子部品メーカー、医療機器メーカーへとキャリアを広げ、フィールドエンジニアとして全国を飛び回る経験も積みました。業界は異なりますが、「技術で現場を支える」という軸は一貫していました。
転職のきっかけは?
前職は北海道採用でしたが、実際には首都圏を中心とした全国対応が常態化していました。突発的な対応や長距離移動が続き、目の前の対応に追われる日々でした。
医療機器分野で得られた知識や経験は大きな財産でしたが、一方で「もっと自分で考え、改善し、技術として形にしたい」という想いも強まっていきました。
技術者として腰を据えて仕事に向き合える環境を求めるようになったことが、転職を考え始めたきっかけです。
転職活動はどのように進めましたか?
大手の転職支援会社を含め、複数のサービスを併用しながら情報収集を進めていました。リージョナルキャリア北海道で特に印象に残っているのが、「数多く紹介する」よりも「なぜ合いそうか」を丁寧に説明してくれた点です。
これまでの経験や、技術者として大切にしてきた考え方をしっかりと聞いたうえで、「この会社なら実現できるのではないか」と具体的に提案してもらえたことは大きな安心材料になりました。
自分一人では言語化しきれなかったキャリアの軸を整理できたことも、転職活動において大きな意味があったと感じています。
今の会社に決めたポイントは?
面接の場で、社長や技術本部長と話し、私の「やりたいこと」を率直に伝えることができました。その際、私の挑戦したいことに対して前向きに耳を傾けてくれて、温かいエールと後押しをもらえたことが大きかったです。
産業用バルブという分野は専門性が高く、これまでの経験を生かしながら新しい知識も吸収できる領域です。異業界で培ってきた視点を持ち込むことで、価値を発揮できる環境だと感じ、入社を決めました。
裁量ある環境で、前例のない挑戦ができる。
転職していかがですか?
入社後は、技術教育の設計や海外メーカーとの折衝、技術認定の取得など、前例のなかったテーマにも主体的に関われています。
海外出張を行い、メーカーの開発担当者や品質部門と直接議論する機会もあります。書面やオンラインだけでは得られない理解が深まり、技術的な視野も広がったと感じています。
転職して良かったと思うことは?
一番は、腰を据えて技術に向き合えるようになったことです。以前は突発的な対応が多く、どうしても短期的な視点での対応が中心になりがちでした。
現在は、技術の属人化をどう防ぐか、教育体制をどう設計するかといった中長期的なテーマに時間を使えています。
これまでの経験を整理し、仕組みとして会社に残していく。エンジニアとして非常にやりがいのあるフェーズにいると感じています。
困っていることや課題はありますか?
前例がない分、自分で考え続けなければならない点でしょうか。ただ、それを負担ではなく「面白さ」として受け止められているのは、今の環境だからこそだと思います。
生活面の変化はありましたか?
仕事の見通しが立てやすくなり、生活全体のリズムは安定しました。突発的な呼び出しや長距離移動が減り、週末の予定なども計画的に組めるようになったと感じています。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
一人で考え込まず、信頼できる人に話してみることが大切だと思います。言葉にすることで、自分が何に違和感を持ち、何を大事にしたいのかが整理されていきます。
その上で、聞きたいことや気になる点を、できるだけ言語化し、企業と向き合うこと。それが、後悔しない選択につながるはずです。