転職成功者インタビュー

さくらマネジメントグループ
吉崎美穂さん(仮名・社会保険労務士) 52歳

「これがラストチャンス」そんな思いで実現させた社労士としてのUターン転職。

北海道から東京に移住し、社会保険労務士の資格を取得。その資格を活かし、社会保険労務士事務所や企業の人事労務分野でキャリアを重ねてきた吉崎さん。しかしコロナ禍が、自身のライフプランを見直すきっかけとなったという。

地元の北海道には一人で暮らす高齢の母がいるが、移動が制限されたコロナ禍では、実家に帰ることもままならなくなった。もし今、母が体調を崩したりしたら...熟慮を重ねた吉崎さんは、北海道への転職を決断する。

社労士の資格・経験を活かせる仕事が地元で見つかるのか、という懸念も解消でき、現在は管理職として活躍する吉崎さんの転職活動について伺った。

※本記事の内容は、2023年8月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
8回
活動期間
エントリーから内定まで151日間

転職前

業種
ITサービス
職種
人事
業務内容
自社の労務に関する制度企画、立案、導入、運用など

転職後

業種
コンサルティング
職種
社会保険労務士
業務内容
顧客の労働保険、社会保険手続きや、就業規則の改定、会社の制度見直しに関するコンサルティング業務

転職に1年はかかるだろうと覚悟していたが、予想以上に早く決めることができた。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

さくらマネジメントグループは、税務・会計を中心に、財務・人事労務などのバックオフィス業務をトータルで支援するコンサルティンググループです。

税理士法人さくら総合会計など複数の法人を有しており、その中で私は社会保険労務士法人さくら総合事務所に所属し、社会保険労務士として活動しています。また、税理法人さくら総合会計の労務部、人事部長も兼任しています。

主な業務は、委託を受けたお客様の労働保険・社会保険手続きや、就業規則の改定、会社の制度見直しに関するコンサルティングです。個別のお客様は、新規の場合、私が担当することもありますが、主にそれぞれメンバーが担当しており、私自身はメンバーのサポートが中心です。

入社前のご経歴を教えてください。

学卒後、札幌で8年、金融会社の営業職に従事しました。その後、東京に引っ越すことになったため会社をいったん退職。新天地での生活が落ち着いた頃、新しいことを始めようと、学校に通って社会保険労務士の資格を取得しました。そして東京の社会保険労務士事務所に就職したのが、私の社労士としての第一歩です。

その後、キャリアアップのため、金融、小売、ITコンサルといった東京のいくつかの民間企業に就職。採用や労務管理、人事制度設計や規定改定など人事領域で経験を重ねました。

転職のきっかけは?

ITコンサル会社に転職した翌年くらいからコロナ禍が発生。域外への移動が制限され、なかなか北海道の実家に帰れなくなってしまいました。実家では高齢の母が一人暮らしをしています。まだまだ元気ですが、思うように帰れないとなると、「次に会えるのはいつだろう…」と不安になってきました。

万一、体調を崩したり介護が必要な状況になったりしても、そのときに戻れる保証はありません。コロナの収束を待っていたら、私にあと何回も残されていないであろう貴重なUターン転職の機会を逃してしまうかもしれません。

一方、「これまで積んできた人事・労務関係のキャリアを活かせる仕事が、北海道にあるのか?」という懸念もありました。あれこれ考えても結論が出ないので、まずは情報収集だけでもしてみようと、動き出しました。

転職活動はどのように進めましたか?

「北海道でUターン転職に強い会社」と検索したところ、最初にヒットしたのがリージョナルキャリア北海道(運営:リージョンズ株式会社)です。早速エントリーすると、すぐ転職コンサルタントから連絡がありました。自分のキャリアを話し、社労士または組織の人事としての経験を活かす場があるか、尋ねました。

私としては「正直、難しいだろう。見つかるとしても、1年以上かかるかも」と考えていました。しかし担当コンサルタントの答えは「多少時間は要しますが、必ずキャリアを活かせる先が見つかります」というものでした。

それから間もなくご連絡を頂き、候補の会社を数社紹介してくれました。「こんなに早く候補が見つかるとは」と、驚きました。

今の会社に決めたポイントは?

最初はリモートで、2度目は対面で面接に臨みました。その段階で「管理職としてやってほしい」という話があったので、私からお願いし、一緒に働く仲間となるさくら総合事務所のメンバーともリモートで顔合わせの機会を設けてもらいました。

一連の面接を通じ、「皆さんとなら一緒にやっていけそう」とイメージを持てたのが大きかったと思います。

メンバーの方々が私のことをどう思ったかというのも、私にとっては重要でした。急に外からやって来た私を、上司として受け入れられるか、メンバーは不安があると思います。そういう不安を少しでも解消したかったのです。

リモート面談によって私だけではなくお互い安心できたと感じられたので、躊躇なく決断することができました。

お客様とメンバーに頼りにされている、というやりがいを感じる。

転職していかがですか?

長く企業の人事で働いてきて、社労士としてはブランクがあるため、日々勉強で知識をブラッシュアップさせています。自分の資格や経験を活かせる環境はありがたいと思いますし、充実感も持てますね。

それから、人間関係にも恵まれています。メンバーは私の足りない部分を支えてくれつつも、上司としての意見を尊重し、頼ってもくれる。面談で感じたインスピレーションは正しかったですね。

私は複数の企業で人事を経験したため、外部の社労士に対し企業が何を望むのかが分かります。これは社労士としての、私の強みかもしれません。メンバーにもこの強みを共有し、サービスの質の向上につなげていきたいと思います。

転職して良かったと思うことは?

お客様に、そしてメンバーから頼りにされている、という手応えが持てたときにやりがいを感じます。自分らしさを発揮しながら働けているという実感が持てています。

プライベート面では、母と頻繁に会えるようになったことが嬉しいです。母は気丈な人なので、転職前に相談した際も「東京から転職してきて給与が下がってしまうなら、わざわざUターンしなくてもいいよ」と言っていました。

だけど思い切って戻ってくると、母は嬉しそうに迎えてくれました。やはり、ここで決断したのは、間違っていなかったと感じています。

困っていることや課題はありますか?

私自身が社労士として、もっと経験を積む必要があります。またマネージャーとして、メンバーそれぞれが自分の目標に近づけるようにサポートしていきたいですね。

どのようにキャリアを思い描き、どう行動すれば近づけるのか、経験からアドバイスできることがあると思っています。

生活面での変化はありましたか?

実家の千歳市と、私の暮らす札幌と行き来しやすいよう、車を買いました。私は車の運転が好きなのですが、東京では維持費が高くて車を持てず、ドライブはいつもレンタカーだったんです。

今はマイカーを購入して、とても快適になりました。2週間に1度は愛犬たちも車に乗せ、一緒に実家まで帰ります。母もすごく楽しそうに、犬の世話をしてくれます。

車を所有してみると行動範囲が広がり、週末の過ごし方が変わりました。少し足を伸ばせば、北海道の美しい景色が日常的に見られるのはとてもいいですね。札幌に住む兄ともよく会っており、家族のコミュニケーションが増えました。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

Uターン転職は職場だけでなく、生活環境も大きく変わります。新しい仕事に慣れるのに時間がかかることに加えて、住環境が変わり、頻繁に会えていた友人達とも離れることになりますから、熟慮して決断するべきです。

ただし、その上で決めたのなら、そこからはあれこれ迷わず進んだ方がいいでしょう。「この選択は間違いだったか?」という思いに駆られることがあるかもしれませんが、選んだ道を正しい答えにできるかどうかは、結局自分次第です。

あれだけ熟慮したのだから間違いない、この選択を正解にするんだという前向きな気持ちを持ち続けることが大事だと思っています。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
新井 太樹

初めての面談時、「いずれ帰るつもりだったが、いずれっていつなんだろうと思った」と語られたことが印象に残っています。

自分の経験を活かせる仕事があるのか、東京でのキャリアを手放していいのか、多くの葛藤があるなかで、「それでもやっぱり帰りたいんだ」という言葉にならない気持ちが伝わってきて、私自身「絶対にお手伝いしたい」という決意とともにご支援いたしました。

生活面も含めて、いろいろなご不安をお持ちでしたが、一つひとつじっくり解消したうえで、「今帰らないと後悔すると思う」と覚悟を決めて、Uターン転職を実現。現在は人事部長も兼務されていると聞いて、本当に嬉しく思います。今後もますますのご活躍を祈っております。

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