転職成功者インタビュー

株式会社シーエスアイ
高橋正豪さん(営業支援) 45歳

高齢の父母のためUターン。異職種へ挑戦という選択に誤りはなかった。

北海道出身で地元の大学を卒業し、大手食品メーカーに就職した高橋さん。社内SEとして全国を異動する生活を送っていた。

しかし、父の手術に立ち会うために群馬から北海道へ一時帰省するつもりだったところ、台風による交通マヒの影響を受け、予定通りに帰れないというアクシデントに見舞われる。

これから父母は高齢になり、健康不安はどんどん増す。今のうちに地元に戻り、父母のそばで暮らした方がいいのではないか-。そう考えた高橋さんは、転職活動を開始。そして、札幌で事業を営むシーエスアイへ、業務管理スタッフとして転職を果たした。

長く経験した社内SEではないが、大きなやりがいを感じていると語る高橋さんに、転職活動を振り返ってもらった。

※本記事の内容は、2022年12月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで414日間

転職前

業種
食品製造
職種
社内SE
業務内容
食品メーカーのIT部門でシステムの企画、開発導入、運用

転職後

業種
情報処理・ソフトウェア
職種
営業支援業務
業務内容
顧客である医療法人との受注・請求業務、仕入先への発注・支払業務及び各種契約管理

自分の個性や志向を知った上で異職種を提案した、コンサルタントの判断。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

株式会社シーエスアイは、電子カルテシステム「MI・RA・Is シリーズ(ミライズシリーズ)」を始めとする医療機関向けのシステムを開発・販売する会社です。

私は業務管理グループに所属し、病院・販売代理店との受注業務、取引や保守などの契約書作成、請求書のお客さまへの送付といった業務を行っています。

システムとともにサーバやプリンタを一括納入する場合もあるのですが、ハードはメーカーから仕入れることになります。その発注や納品手配、支払いなども業務管理スタッフの仕事です。

また、業務管理グループは営業サポートだけでなく、営業活動が適切なフローに沿っているか確認する役目も担っています。グループのメンバーは管理職を含めて5名。請求、支払、契約書など分担しながら、協力して業務を進めています。

入社前のご経歴を教えてください。

大学を卒業し、大手食品メーカーに就職。東京を出発点に、大阪、京都、群馬などを転々と異動しました。商学部卒で情報処理の勉強は一切していなかったのですが、なぜか情報システム部門に配属され、社内SEとして働いていました。

私の就職した時期の食品メーカーは、食の安全・品質といったトレーサビリティの整備に力を入れていました。私もそういったシステムにずっと関わり、キャリアの大半をSEとして過ごしました。

転職のきっかけは?

一番のきっかけは、実家の父が病気を患ったことです。その頃、私は群馬県で勤務しており、父が手術を受ける前に実家に帰る予定でした。

ところが台風の影響で河川の氾濫があり、交通機関がマヒして帰るのに大変苦労しました。父の手術という肝心な時に母のそばにいてやれず、残念に思いました。やはり実家の親の近くに腰を据えないといけない、そう考えて、地元での仕事探しを始めました。

転職活動はどのように進めましたか?

北海道勤務を前提に、当初は社内SEで情報収集しました。大手の転職サイトや人材紹介会社にも登録しました。リージョナルキャリア北海道(運営会社:リージョンズ株式会社)もその1社です。

いろんな会社がオファーをくれたのですが、リージョナルキャリア北海道はちょっと違っていましたね。

地元に根ざした人材紹介会社だけに、地元企業の細かな部分まで、よくご存じでした。他の紹介会社では出て来ない情報も提示してくれるので、とても参考になりました。

結局、リージョナルキャリア北海道からは5社以上の紹介があったと思います。そこから面接まで行ったのは3~4社です。

今の会社に決めたポイントは?

社内SEは若手が求められることが多く、私の年齢ではなかなか見つかりませんでした。そこで「職種は違うんですが」と前置きをいただいた上で紹介されたのが、シーエスアイの業務管理の仕事です。

落ち着いた社風で、私の志向や性格に合っていそうとの推薦理由を聞き、「だったらチャレンジしてみるか」という気になりました。

社内SEは、社内のヒト・モノ・カネの流れを把握しないと仕事が進みません。物流や納品管理といった業務も、まったく縁がなかったわけではありません。立場は変わっても、その知識が活かせるのではないか、とも感じました。

業界も違いますが、北海道でしっかり実績を重ねている会社で、親会社にあたるCEホールディングスは東証プライム上場企業です。そのあたりも決断を後押ししてくれました。

地元に戻り、高齢の父母を何年かぶりに墓参りに連れて行けた。

転職していかがですか?

当初は仕事に戸惑ったこともありますが、周囲がとても協力的で、支えてくれています。またそれぞれ担当が分かれているものの、定期的に担当を変更するなどして、業務をローテーションしています。

これは、業務管理の関わる仕事すべてに、グループのみんなが習熟していけるように、という配慮です。この点も、新人である私にはありがたかったです。

人数が多くない分、一人ひとりが責任感を持って、一所懸命取り組んでいます。責任の持てる仕事を提供してくれるので、やりがいも感じますね。

転職して良かったと思うことは?

今、業務管理グループでは2年後をメドに、販売管理システムのリプレイスを計画しています。これは社内SEをやっていた私のスキルが、まさに活かせる部分でもあります。

どのように効率的なシステムを構築し、現行環境からスムーズに移行させるか。この重要なテーマに取り組んでいるところです。

正直、ここに来てSEの経験が活きるとは思っていませんでした。やはり転職の決断は正しかったとしみじみ実感します。

「職種は違うけどあなたに合っていると思う」とシーエスアイを紹介してくれた、リージョナルキャリア北海道の担当コンサルタントの慧眼に感謝します。

生活面の変化はありましたか?

実家の父母は安心したようです。父は高齢で運転免許を返納したのですが、母といろんな所を行き来するのには、やはり不便を感じていましたから。私が戻ったおかげで、何年かぶりに墓参りにも行けました。

たまたまですが、私が北海道に戻った頃、母が病気で入院したんです。今までなら入院・手術などがあっても、遠く離れた私には敢えて伝えず、後から「実は入院していてね」と知らされることも多かったのですが、今はちゃんとそばで面倒を見られます。

通勤も楽になりました。東京や大阪の頃はずっと満員電車でしたが、今は車ですから。多少遅くなっても、ラジオでファイターズの野球中継を聴きながらだと、道のりも苦になりません(笑)。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

自分のできること、やりたいことを明確にするのは、とても重要です。しかし、自分のプロフィールにこだわっていると、見えてこないものもあります。私が一人で探していたら、今の職場にたどりつけなかったでしょう。

人材紹介コンサルタントは、いろんな会社、いろんな転職者を見ています。そして「この人ならこういう職場で活躍できそう」という、プロならではの判断力を持っています。

そういうコンサルタントの意見を参考にするのも、一つの選択ではないか。私自身の経験から、そう実感するようになりました。

ひとりで考えていると「自分はこれしかできない」と視野狭窄に陥ってしまうかもしれません。転職コンサルタントの、プロとしての見方を信頼することを考えてみるのも大事ではないでしょうか。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
荻野 智史

前職では仕事に全力で取り組み、不満はなかったという高橋さん。ご両親の体調を鑑み、そばで暮らしたいという思いからご相談にお越しくださいました。面談時には、仕事に対する熱い想いをお伺いする中で、私もエネルギーを頂けたことを覚えています。

そうした仕事への熱意を存分に発揮できる現職で活躍されていることをとても嬉しく思います。家族との時間を大切にされながら、さらなる現職でのご活躍を応援しています。

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