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独自のWebマーケとシステム構築力で社会のひずみを解消する。

株式会社ファーストコネクト
代表取締役 宮副 俊彦

更新日:2023年3月01日

1979年生まれ。2001年、早稲田大学を卒業後、株式会社ゴールドクレストに入社。退職後、ファッション誌のアルバイト等を経て、2004年に株式会社エス・エム・エス入社。設立第2期からマザーズ上場、東証一部上場と大きく成長する中、資格スクールの資料請求サイト運営、WEBマーケティング、人材紹介事業など様々な領域に携わり、10以上の部門を経験する。2014年、株式会社ファーストコネクトを設立し、代表取締役に就任。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。

カルチャーフィットする会社を自ら創造しようと、起業を決意。

私が就活を迎えた時期は就職氷河期と呼ばれ、大手企業は採用数をかなり絞っていました。そういった状況もあって、ベンチャーに魅力を感じ、新卒として入社したのが株式会社ゴールドクレストです。そこで2年働きましたが、マンションデベロッパーという事業に肌が合っていないと感じ、退職。同社の先輩だった方に誘いを受け、その方が仲間と創業した株式会社エス・エム・エスへ転職しました。

介護従事者向けの人材紹介を出発点に、介護・医療分野向け人材サービスに幅を広げた同社では、さまざまな経験をさせてもらいました。最初に取り組んだのは、ケアマネジャーや介護ヘルパーなどの資格取得を目指す人々を対象とした資料請求サイトの運営です。

それを皮切りに、Webマーケティングの実務や人材紹介セールスを担当しました。マネージャーも経験しましたし、人事に携わったこともあります。ベンチャーの事業拡大のあり方を体感させてもらった気がします。

同社は、Webマーケティングについて、代理店などの力を一切借りず、完全にインハウスでやる、というポリシーを持っていました。誰よりも市場とユーザーを知る自分たちがマーケティングをやる以上、代理店より高いレベルで運用するのが当たり前だという教えを学べたのは、とても有意義でしたね。

エス・エム・エスでは10年勤務しましたが、私を誘ってくれた方が同社を離れたのを機に、私も自身のキャリアプランを見直しました。同じ働くなら、カルチャーフィットする会社で働きたい。

とはいえ、エス・エム・エス以上にフィットする会社もそうそうないだろう、ならば自分で起業しよう。共同創業者の荒木一人との出会いもあり、彼と力を合わせれば、いろんな面で自分にフィットする会社ができるんじゃないか。そう考え、エス・エム・エスを退職。2014年4月にファーストコネクトを設立しました。

特化型の人材紹介サービスを遠隔で始め、勝ちパターンを作る。

前職の知見を活かし、分野特化型の人材紹介を事業ドメインに定めようというアイデアは、当初から持っていました。一般の人材紹介では、大手人材紹介会社が有利なのは明らかです。しかし、市場規模の小さい特化型は、大手にとって魅力的とはいえません。大手が乗り込んでこないマーケットで勝ちパターンを作り、得意技を磨いてから市場を転換させていった方がいいと判断しました。

もう一つ考えていたのが、遠隔でビジネスを成立させたいということです。特化型の人材紹介を行う上でもっとも重要なのは、求人者と求職者のマッチングです。そこにすべてのリソースを注ごうと思ったのです。マッチングにより成果を最大化させれば、Webマーケティングで集客は可能です。セールススタッフが顧客と商談するのに、わざわざ対面である必要はありません。

また、私は最初から、会社を地方都市で興したいと考えていました。東京では、自社の人材を確保するにも多大なコストがかかります。しかし、地方はそこまでではありません。特に札幌は、人材供給量の大きさ、若年層人口の多さ、採用競合の少なさなど、採用という面で大変有望な地域です。採用競争力を発揮できる札幌に本拠を構えつつ、ビジネスを全国で展開するために、遠隔という形は不可欠でした。

特化型、遠隔、そして「社会のひずみを解消する」という当社の理念に沿っていること。これらの要件を満たすものとしてスタートさせたのが、歯科衛生士に特化した人材紹介サービス「ファーストナビ歯科衛生士」です。

歯科、介護、看護の分野で人材サービスを展開。

「ファーストナビ歯科衛生士」は、多くのカスタマーに受け入れられ、事業スタートから2~3年で高いシェアを獲得できました。ここを起点として、2016年に歯科医院情報「プロレコ歯医者」、2020年に歯科医院専門のホームページ制作サービスなど、さまざまなサービスを展開。

また、人材紹介も、歯科衛生士から歯科医師、歯科助手など職種を広げています。歯科分野の人材サービスでは、一定の地歩を築いたといっていいでしょう。

しかし、前述の通り、私たちは一つの市場に安住しようとは考えていません。より大きく可能性の高い市場を、常に見据えています。そこで2016年に新規参入したのが、介護市場です。今でこそ介護分野における人材サービス市場は、競争が激しくなっていますが、2016年頃は黎明期でした。

大手はむしろ医療分野に注力しており、まだ介護を本丸とは見ていなかったのです。今ならシェアが取れるのではないか、と介護職特化型人材紹介サービス「ファーストナビ介護」をスタート。2019年には、介護職に特化した採用支援サービス「ジョブコロ介護」も始めました。

その後、大手の攻勢が本格化したのを見ると、ギリギリ参入が間に合ったタイミングだった、と感じています。シェアはまだ十分ではありませんが、部門単体で黒字を確保できる顧客数と仕組みは確立できました。

2021年には、看護師分野の人材サービス市場に参入。看護師特化型人材紹介「ファーストナビ看護師」のサービスを開始しました。介護を扱っていると、必然的に看護師の情報も集まります。そのノウハウの応用として動き出した事業です。

独自に磨いたWebマーケとサイト構築力が競合優位性になっている。

歯科、介護、看護師という3分野の事業は、いずれも堅調に推移しています。特に、歯科分野のプレゼンスは圧倒的で、当社のサービスに対する期待値はかなり高いものがあります。そうした要望に応える新たなサービスも構想中です。例えば、新規開業を考える勤務医の歯科医師と、引退を考える歯科医師との事業承継を視野においたマッチング、といった領域にも関わっていけるのではないでしょうか。

私たちが実績を築けた最大の要因は、Webマーケティングも、システムを含めたサイト構築も、すべて自社で行っている、という点です。マーケは広告代理店の得意領域かもしれませんが、私たちが展開する分野に関しては、そうではありません。カスタマーもクライアントも、サービスやビジネスモデルについても熟知している私たちが、それを知らない人々にパフォーマンスで劣るわけにはいきません。

サイト構築に関しても、自社のWebエンジニアが、サービス内容に即した最適なものを構築してくれています。事業を進める上でもっとも重要な部分をアウトソーシングせず、自前で開発・運用しているので、クライアントやカスタマーの要望をいち早く取り入れることもできます。

確かなWebマーケティングとサイト構築力がベースとなっているため、市場を転換しても適応できるのです。今後は、コメディカルや保育士、あるいは飲食といった分野にも注目しています。それぞれ、人材供給面では課題を抱えているので、私たちの力が活かせそうです。

いずれは社会のあらゆるひずみの解消に貢献したいですね。そして、顧客・社会・会社・社員のすべての方面が良くなる「四方よし」を実現したいと思います。

札幌で一番働きたいベンチャーを目指す。

当社への就転職志望者の中には「医療は安定業界で、10年後も大丈夫そうですよね」と言う人もいます。それは間違いではないのですが、そのような姿勢でパフォーマンスが発揮できるのか、疑問に感じます。

また、「社会的に意義の高い仕事」である点を強調しすぎる人もいます。しかし、社会性を重視するあまり、パフォーマンスは二の次でいいとなると、違和感を覚えます。

ファーストコネクトは、ベンチャー企業です。ここで働く者全員が頑張って、自らの役割を十二分に発揮しなければ、社会の課題解消など達成できません。

自分の幸せも、理想の社会も、自らが頑張った先にある。自分が最大限のパフォーマンスを発揮しなければ、世の中の発展に貢献できない。そういった考えを持ち、行動できる方は当社のカルチャーにフィットすると思います。

事業拡大中なので、さまざまな職種が不足しています。営業もエンジニアもマーケティングも、当社のカルチャーに合う方なら大歓迎です。

能力も実績も高いのに、この会社ではなぜか幸せを味わえない。そんな人は、当社に目を向けてみてください。あなたにフィットする環境が、ファーストコネクトにあるかもしれません。

目指しているのは「札幌で一番働きたいベンチャー」です。事業を、当社を進化させるため、あなたの意欲と知見に期待しています。

編集後記

チーフコンサルタント
笹本 香菜

柔和なお人柄ながらも、いつも前向きに、楽しそうにビジネスについて語る姿が印象的な宮副代表。ファーストコネクトは、歯科分野に特化した人材サービスに始まり、介護・看護分野への展開、新サービスの開始など、ニーズに合わせてビジネスの幅を広げ、進化を続けてきた企業です。

凄いのはそのスピード感。設立から10年を経たずして、今の事業規模を実現させるのは決して容易なことではないでしょう。その原動力は、高いパフォーマンスの実現に向けて考え行動し続けるというベンチャーマインド溢れるカルチャーが現場まで浸透しているからだと思います。

近年、さまざまなベンチャー企業が台頭しつつある札幌において、ひときわ存在感を放っている同社。今後はIPOも見据えてさらなる成長を目指すということで、より一層同社の活躍を応援していきたいです。

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