ドゥウェル株式会社
吉松保博さん(システムエンジニア) 28歳
3度目の転職は、プログラマーとして幅を広げられる納得のマッチング。
東京でプログラマーとして社会人生活をスタートし、競走馬の飼育員という異色の職業への転職をきっかけに北海道へ移住した吉松保博さん。再びプログラマーという仕事に戻ることを決めた時にも、人の優しさに触れた北海道から離れることはなかった。
住宅関連会社の社内SEとして一つの仕事をやり遂げた後、ステップアップを期して動いたのが今回の転職。「今度の会社では長く働きたい」と、譲れない条件を胸に転職活動。候補に挙がった会社の企業風土までよく知る転職エージェントの意見と自分の感触が一致して、短期間で満足転職を実現した。新天地で1年2ヶ月が過ぎた吉松さんに、お話をうかがった。
(※本記事の内容は、2016年3月取材時点の情報に基づき構成しています)
- 過去の
転職回数 - 2回
- 活動期間
- エントリーから内定まで60日間
転職前
- 業種
- 建設業
- 職種
- 社内SE
- 業務内容
- 顧客情報管理システムの開発を中心とした社内SE業務
転職後
- 業種
- 医療系自社パッケージ開発
- 職種
- SE
- 業務内容
- システム開発
勤務地と働き方。譲れない二つの条件を満たす会社へ。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
札幌市にあるシステム開発会社のプログラマーとして、病院向けのソフト開発に携わっています。当社では手術室やICUなどで手術の際に使用される「医師の判断サポートシステム」を扱っており、各病院に対し、商品のヒヤリングから開発〜納品まで一貫して自社で行っています。
設計部門のシステムエンジニアが構築した基本設計に基づいて、画面や動作などの詳細な落とし込みをしていくのが私たち開発部門のプログラマーの仕事です。
入社前のご経歴を教えてください。
福岡県の出身で、関東圏の大学に進学。大学では動物行動学が専門でしたが、ゼミで課題に取り組む中、チームでものづくりをするソフト開発に関心を持ち、都内のソフト開発会社に就職しました。
3年勤めた後、競争馬の飼育員に転職するため北海道へ移住。大学時代に学んだ馬の世界への憧れを叶えたかったのです。しかし、この仕事は想像以上に精神的にも体力的にもタフさが必要でした。そこで、自分の適性に早めに見切りをつけ、ソフト開発の世界に戻ることにしたのです。
ただ、自分で選んでやって来た北海道。牧場の仕事で人の優しさにも触れ、もう少しこの地で頑張りたいと思い、札幌の住宅会社にプログラマーとして入社しました。そこでは自社の顧客管理ソフトの開発を手がけていました。
今の会社への転職のきっかけは?
住宅会社の社内プログラマーとして1年半ほど働き、顧客管理ソフトについてはほぼゼロの状態から、2人の開発メンバーで業務で使ってもらえるものを作り上げることができました。そこで、もう少し自分の技術的な幅を広げていきたいという思いが強くなり、次のステップを考えるようになりました。
転職活動はどのように進めましたか?
転職サイトに登録したところ、リージョナルキャリア北海道から連絡をいただきました。私が転職先の条件として考えていたことは2点。一つは、勤務地が札幌で、できれば出身地である福岡に支社があること。今回の転職先では長く働きたいと思っていましたので、もしも地元に戻ることになっても転勤が可能なように。
もう一つは、自社開発製品を作っている会社であること。外部プロジェクトに参画するような業務形態ではなく、自社製品をブラッシュアップして顧客にアピールしていくような会社なら、同じメンバーと一緒に長く働ける。そうやって技術者同士が教え合って成長できる方が、自分には合っていると思いました。
こうした条件をリージョナルキャリア北海道の福澤さんに伝えたところ、2社紹介していただきましたが、当社の方が自分に合っていると思い、1社に絞って受験しました。福澤さんからも「吉松さんにはドゥウェルさんが合うと思います」と言われ、客観的な判断を聞くことができたのも大きかったです。
今の会社に決めた理由は?
面接の場で、前述した「譲れない条件」が満たされていることを確認でき、この会社に決めようと思いました。それから、これは入社してから感じたことですが、札幌の開発チームだけでも20人と開発者が多く、自分にとってとても良い環境でした。
多くの開発者とコミュニケーションをとれるようになり、「自分が何を知らなかったのか」が分かってきました。世代も幅広く、1年目の新人からシニアの方までいて、自分の立ち位置がわかってきたかなと思います。
リーダーとして責任ある立場に。課題は人を育てること。
転職して1年2ヶ月。今のやりがいは?
一番のやりがいは、任せてもらえることです。開発部門は4チームに分かれているのですが、チームリーダーを任せてもらえるようになり、自分を含め4人のメンバーで担当部分の開発にあたっています。これまでは自分のタスクだけを考えていれば良かったのですが、もう少し目線を高く、そして広く見ていかなければならなくなりました。
しかし、そうしたチャレンジの機会を与えていただいたことが嬉しいですし、メンバーもサポートしてくれる。良い環境で仕事をさせてもらっていると思います。
北海道での生活はいかがですか?
北海道に移住して5年目になりますが、夏は毎年参加している野外ライブで好きなバンドの演奏を楽しんでいます。しかし、北海道生活を満喫しているかといえばまだまだ。ウィンタースポーツに興味があり、スノーボードをやってみたいと思っているのですが。まだしばらくは北海道で暮らすつもりなので、いずれ始められたらと思っています。
困っていることや課題はありますか?
今の課題は、人を育てること。チームの中の熟練者が持っている知識や経験を、経験の浅い人たちにいかにして伝えていくか。メンバー個人の1年後、3年後、5年後をイメージしつつ、年単位の長いスパンで「この人の課題はこれかな」と気にかける。このようなことは、以前の職場では考える必要がありませんでした。
自分も社会人1年目の頃やこの会社に入りたての頃、師匠と呼べるような方と出会い、手取り足取り教わってきました。今度は逆の立場で、自分が後輩に伝えていかなければ、と思っています。それも自分の知識をつけることと同じくらい大事なことだと感じています。
転職してよかったと思うことは?
同じ業界、同じ職種でも、会社が違えば求められるものは大きく変わります。今の会社では、新しい役割や求められることがどんどん出てきます。それに意欲を持って取り組むことによって、先へ先へとつながるように思います。要求や期待に応えることによって、ちょうど雪だるまを作るように、少しずつ力がついていく手応えを感じています。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
「動けば何かが変わる」ということでしょうか。転職を考えながらも年単位で悩んでいる、という人の話も聞くのですが、それなら動いてみればいいのでは、と思います。
悩む時間も必要なのかもしれませんが、何かを決めて何かを断たないと結果は生まれません。自分自身、転職の度にそれぞれ目的があって動いてきました。何かやりたいことがあるのなら、それに対してアプローチすることは有益なのではないかと思います。