北海道歯科産業株式会社
岩切明弘さん(仮名・事務系総合職) 36歳
もっと自分の力を発揮できる場所へ!諦めずに目標だった株式上場を実現。
岩切さんは32歳のときに東京から札幌にUターンし、複数の企業で株式上場の準備業務に携わってきた。しかし、社内事情などによって上場は結局、実現できずじまいだったという。
「株式上場を最後までやりとげたい!」という気持ちが強くなっていった岩切さんは、知人のすすめもあって転職を決断。リージョナルキャリア北海道の紹介で今の会社と出会い、入社1年後には目標だった株式上場を成し遂げた。
「感無量でした。どこかであきらめていたら、今の結果はなかった。チャレンジしてよかった!」と語る岩切さんの転職体験談を紹介しよう。
※本記事の内容は、2021年1月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 4回
- 活動期間
- エントリーから内定まで38日間
転職前
- 業種
- IT
- 職種
- 管理業務全般
- 業務内容
- 総務、経理、上場準備担当
転職後
- 業種
- 歯科卸売販売業
- 職種
- 管理業務全般
- 業務内容
- 総務、人事、経理、システム、上場準備担当、IR担当、内部監査担当
株式上場を成し遂げたい。目標を実現できる環境を探して。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
「北海道歯科産業」は、北海道内の歯科医院や歯科技工所向けに歯科医療用の材料や器械の販売および器械メンテナンス、開業支援などを行っている会社です。私は総務経理部長として、総務、人事、経理などの管理業務全般と株式上場やIR関連業務を担当しています。特にこの1年は上場の準備に奔走していました。
入社前のご経歴を教えてください。
大学まで北海道で過ごした後、東京に本社がある大手企業へ就職しました。石油化学製品の法人営業を4年経験した後、経理部門で収支管理業務を3年、製造現場での経理業務を1年経験しました。
そして32歳のときに札幌にUターンし、半導体製造装置メーカー、人材紹介のベンチャー企業、IT系のベンチャー企業で経理担当として、また経理・総務など管理部門の責任者として仕事に取り組みました。またUターン後はどの企業でも一貫して、株式上場の準備に携わっていました。
転職活動はどのように進めましたか?
前職では自分の仕事スタイルと会社の風土がマッチせず、力を発揮できていないと感じたため、転職を決めたのですが、まずは、人材紹介会社に登録し、その他にもヘッドハンターや知人にも相談しました。
また、前の職場で採用担当をしていたので、以前からリージョナルキャリア北海道のことも知っていました。地場企業との接点が多いという印象がありましたので、勤務地は札幌で転勤がないこと、これまでのキャリアが活かせる仕事、という2点を希望としてコンサルタントに伝えたところ、全部で10社ほどを紹介してもらえました。
今の会社に決めたポイントは?
実際に上場準備のフェーズに入っていて、そういうキャリアを持つ人材を求めていることが一番でした。私自身、ずっと上場準備に携わってきましたが、結局実現できずじまいだったので「最後までやりとげたい!」という気持ちが強くありました。業種はこれまでと全く違いましたが、ゼロベースで新しいことにチャレンジできそうだと思ったので、前向きに捉えていました。
面談のほかに社長との会食の場を設けてもらったことも有難かったです。会社のことや事業のこと、そして上場に対する考えなどを率直に聞くことができ、理解を深める良い機会になりました。
協力体制のある職場。ストレスもなくなり、目標実現へ邁進!
転職していかがですか?
直属の上司である管理本部長も同じく中途入社で、私より1年早く入社し、上場準備に奔走していましたが、まだ課題はいくつか残っていました。そこに私が加わり、まず決算業務のてこ入れを行い、並行して内部監査や規程づくりを進めました。
社内の協力を得ながら社長と三人四脚で上場準備を進め、結果的には私の入社後1年で、上場を実現することができました。
上場が実現したときは、もう感無量でしたね。「やっとできた!」という大きな達成感を得ることができました。
困ったことや課題はありますか?
仕事で困ったことはないのですが、上場準備で忙しくなったので、帰りは遅くなりました。休日もけっこう仕事をしていましたし、子どもたちからは「寂しい」と言われました(苦笑)。でも目標期日が決まっていたので、そこは割り切って「この1年だけは!」と踏ん張ったんです。
上場は実現できましたし、社員に残業をしないよう呼びかける立場でもあるので、今後はちゃんとメリハリをつけていこうと思っています。
転職して良かったと思うことは?
まずは社内でのコミュニケーションが取りやすくなったことで、働く環境が良くなりました。本当にのびのびと仕事ができていますし、周りの期待に応えたいと思いながら働けています。
また「1人でできることは限られている」ということにも気づかされました。20代でプレイヤーとして働いていた頃は、最後は自分が頑張ればいいや、と思っていましたが、30代でチームを率いる立場になってみると、メンバーが同じ方向を向いたら成果が大きく変わってくる、ということがよく分かりました。ですから今は、自分だけではなく、一緒に働く人たちが100%の力を発揮できるようにすることがより重要だと思っています。そこに気づけたことは私にとって大きな収穫でしたし、一つのターニングポイントだったと思います。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
今の会社は、規模は小さいのですが、だからこそ任される仕事の範囲も広く、自分の経験の幅も広げることができます。また経営者に近いところで働けるのも中小企業の魅力なので、会社の規模にこだわる必要はないのかなと思いますね。
私はこれまで、4回転職を経験してきました。それは「やらない後悔より、やった後悔のほうがいい」と考え、行動してきたことの結果です。それぞれの会社での経験が今、私の財産ですし、無駄ではなかったと思っています。どこかで変に我慢していたり、何もせず諦めていたりしたら、今の私はありませんでした。もし今、自分の現状を変えたいと思う方がいるとすれば、新しい世界にぜひチャレンジしてほしいと言いたいですね。