転職成功者インタビュー

寿都町役場
藤田孔明さん(地方公務員) 30歳

北海道で地域に密着した貢献がしたい。その想いを叶えるため、地方公務員に転身。

北海道内のインフラ関連企業で営業職として勤務していた藤田さん。仕事は面白かったものの、地域貢献に対する想いが強く、「もっと一つの地域に密着した形で働きたい」と考えるようになった。

そして情報を収集するうち、リージョナルキャリア北海道で寿都町役場の求人を発見。職種は情報管理と、これまでの経験とは異なるものだったが、転職コンサルタントと相談を重ねてチャレンジを決断した。

その結果、見事に地方公務員への転身に成功。現在は行政システムの管理・改善を通じて地域貢献を実感し、充実の日々を送る藤田さんに転職活動を振り返ってもらった。

※本記事の内容は、2023年10月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで21日間

転職前

業種
インフラ関連
職種
営業職
業務内容
主に顧客対応・システムの安全管理など

転職後

業種
地方自治体
職種
地方公務員(行政事務一般) 
業務内容
庁舎内の情報システムの管理、障害時対応、外部専門組織等の対応など

「経験がなくてもできる」と背中を押してもらい、自信を持って面接に臨めた。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

寿都町役場の企画課情報管理係兼企画係で勤務しています。いわゆる地方公務員です。情報管理係の主な仕事は、役場の庁舎内で使用される基幹システムの管理です。寿都町のあらゆる業務の土台となるシステムで行政処理の様々な部分に関わるため、安定した稼働が求められます。

もしシステムに不具合が起こったら、すぐに対処しなければなりません。細かなトラブル、不具合は日々起こるので、1日何もない日は珍しいぐらいです。トラブルではありませんが、「このPC操作がわからない」といった依頼に対応するのも、私の役割の一つ。ですから、いつもあちこちの部署を駆け回っています。

システムを大きく改変する際や新たな機能を導入する際などは、自治体のシステム開発に精通した外部のIT系企業に委託します。そうした外部の専門家と交渉を行うこともあります。

入社前のご経歴を教えてください。

北海道の工業系大学に在籍し、情報関係を学びました。同じ学科の同級生は卒業後、システムエンジニアを目指す人が多かったのですが、私は道内のインフラ関連の会社に入社。9年くらい勤務しました。前職では顧客担当が主だったので、情報関係には全くタッチしていません。

転職のきっかけは?

大学生の頃から「生まれ育った北海道で地域貢献につながる仕事がしたい」とずっと考えていました。前職の会社を選んだのも、その想いを実現したかったからです。

前職でも「地域貢献できている」という手応えはずっと感じていましたが、業務の性質上、転勤が多く、あちこちを転々としなければならなかったのです。私は9年で3回転勤しましたが、それでも少ない方で、多い人はもっと転勤を重ねていました。

前職の仕事にやりがいを感じてはいたものの、年数を重ねるうちに「一つの場所に定着し、地域に密着したい」という想いが湧き上がってきたのです。そして、そういった仕事はないかと探すようになりました。

転職活動はどのように進めましたか?

全国大手の転職サイトを5社ぐらい見て情報収集しました。しかしどのサイトも、北海道の情報が詳しくありません。他にもないかと思って探していた時、リージョナルキャリア北海道を見つけました。

サイトに記載してある内容がとても丁寧で、転職志望者に寄り添ってくれている印象を受けました。もちろん、北海道の情報も豊富です。それで、リージョナルキャリア北海道を中心に情報収集していたところ、寿都町の求人案件を発見。募集内容を読んで、これこそ自分のやりたい仕事ではないかと感じ、エントリーしました。

情報分野に関する知識は大学で学んだ程度しかありません。それでも大丈夫だろうか、とリージョナルキャリア北海道のコンサルタントに相談すると「実務経験はなくても、本人の意欲次第でできる」とアドバイスしてくれ、安心しました。

転職活動のスケジュールについてもコンサルタントに相談し、前職に全く影響が出ないよう、面接の日程も配慮してもらいました。

今の会社に決めたポイントは?

エントリー前に情報収集できていましたし、エントリー後もコンサルタントに補足情報やアドバイスをもらえたので、迷いはまったくありませんでした。面接で話をしてもすべてコンサルタントからの事前情報通りで、自分の力が十分発揮できるのではないかと感じました。

ちなみに、家族に転職しようと思っていると話した時、前職も安定性のある会社だったので多少驚いていました。しかし転職先が行政だと告げると、特に反対されることはありませんでした。

転勤の心配もなく、腰を落ち着けて地域貢献できる。

転職していかがですか?

異業種への転職は新たな経験ばかりで、とても刺激的です。寿都町は、町長が先頭に立ってリーダーシップを発揮する形で、全職員が町民のため前向きに働いています。おかげで、職場の雰囲気はとても良いですね。

情報系の経験はこれまで無いため、今も日々勉強です。入職後、半年くらいで一通りのことはできるようになりましたが、まだまだ完璧にこなしているとはとても言えません。さらに研鑽を重ねていかなければ、と実感しています。

転職して良かったと思うことは?

やはり、一つの地域に腰を落ち着け、その地域のために何ができるかを考えられている、ということです。しっかりと地域貢献できている、という手応えがありますね。自分がずっと目指してきた仕事ができて、本当に嬉しいです。

困っていることや課題はありますか?

民間と自治体とでは、仕事への向き合い方が異なります。企業は、最終的に利潤を追求しなければなりません。一方で、行政は地元住民一人ひとりについて考え、暮らしの豊かさや幸せを追求していくのが役割です。町のすべての業務は、究極的に言うとそこに結びつきます。

民間企業にいた時の慣れやクセを無くし、そういう環境にしっかり適応しないといけないな、と感じます。

ちなみに、寿都町役場には、民間から転職してきた人があまりいません。転職者が組織に良い影響を与えてくれる、という実感が広がれば、今後は寿都町にもっと民間からの転職者を増やそう、という動きにつながるかもしれない。そういう意味でも、良い先例でありたいと思います。

生活面の変化はありましたか?

転勤の心配がなく、一つのところに腰を落ち着けられたのは大きいですね。寿都町は海沿いなので、海産物を食べる機会が増えました。それも、価格が安い。牡蠣もホタテも、安くて大きく、味もいいんです。

寿都町の海産物のおいしさと安さは有名で、町外から車でやってきて、クーラーボックスいっぱいに魚介類を購入して帰る人も少なくありません。そういう海産物をふんだんに食べられるので、日々の食生活はかなり充実しました。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

社会人となって、それなりの年月働いた人は、経験やスキルもついているし、人脈も広がっていると思います。そういう人が自分のキャリアをリセットし、転職で再スタートを切るのは、相当な覚悟がいるでしょう。それでも、現状をそのまま維持するより、転職した方が人生のプラスになると信じるなら、迷わず突き進んだ方がいいと思います。

私も、前職にそのままいても、安定した生活はできたと思います。しかし、地域に貢献したい想いがあり、そのために環境を変えたいと感じたことで、転職に踏み出せました。覚悟を持って進めば、自分に合った道が必ず見えてきます。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
福澤 謙二郎

寿都町は過疎化が進む中、エネルギッシュで前向きな町長のもと、独自の町政を積極的に展開、そのひとつにDXと豊富な海産物を活かしたふるさと納税事業の推進がありました。

そして町長の「ITの基礎知識と過疎化が進む地域への想いを持った人材を採用したい」という話から今回の採用計画が始まり、藤田さんとの出会いがありました。

藤田さんとの会話の中で、北海道で地域に密着した貢献がしたいという想いとともに、大学で学んだ情報系の知識を活かしたい、そして札幌の両親に親孝行したいという想いも感じ、藤田さんと寿都町との強い『縁』を感じました。

札幌へは何かあればすぐに駆けつけることができる距離というのも大きかったと思います。藤田さんの寿都町と家族へのまっすぐな想いを実現でき、本当によかったです。

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