転職成功者インタビュー

インディゴ株式会社
太田良樹さん(仮名・ソフトウェア開発) 44歳

単身赴任生活に終止符を!40代で転職に挑み、手に入れた理想の職場とフツーの幸せ。

ソフトウェア開発エンジニアの太田良樹さん。当初は東京の会社でキャリアを積んでいたが、地元・北海道に戻るため、札幌にあるIT企業に転職した。ところがその企業は大手の子会社で案件の多くが首都圏にあり、結局、首都圏へ出張して仕事をしなければならなかった。1つのプロジェクトが終わり、札幌に戻れたと思ったら、また首都圏へとんぼ返り。41歳の時に結婚したものの、奥様とも離ればなれの生活を強いられていた。そんな状況を変えるため、太田さんは44歳で転職活動に挑む決意をした。「不安はありましたが、始めてみると、オファーがたくさん来てびっくりしました」と太田さん。多くの候補の中から選んだ今の会社は、上流工程のやりがいを感じつつも、在宅勤務でOK。休日は夫婦で温泉旅行を楽しめるようになった。「勇気を出して一歩を踏み出す大切さを実感しました」と語る太田さんの体験談を紹介しよう。(※本記事の内容は、2022年6月取材時点の情報に基づき構成しています)

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで119日間

転職前

業種
ICT業界
職種
ソフトウェア開発エンジニア
業務内容
プロジェクトマネージ、要件定義、ソフトウェア設計・開発、運用保守

転職後

業種
ICT業界
職種
ソフトウェア開発エンジニア
業務内容
プロジェクトマネージ、要件定義、ソフトウェア設計・開発、運用保守

Uターンしたのに、首都圏へ行ったり来たりの生活。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

インディゴ株式会社はインターネットの黎明期に誕生したIT企業で、東京に本社があり、主に大手通信会社や自治体などのシステム開発に取り組んでいます。私はそんな会社の札幌オフィスに所属しています。現在担当しているのは、関西圏で展開しているシェアサイクル管理システム。同サービスのオーナーと直接話をしながら、システムの設計から、プログラミング、テスト、保守まで幅広く携わっています。チームのメンバーは5名で、今期からはプロジェクトリーダーを任されています。

入社前のご経歴を教えてください。

出身は北海道の小樽です。北海道内の大学を卒業した後、東京にあるシステム開発企業に就職しました。社員は750名ほどいましたから、独立系としては大きな方でした。そこでSEとして4年間働き、主に金融機関システムのリプレイス案件を担当していました。その後、27歳の時に北海道にUターンし、大手IT企業の子会社に転職。そこでは、自治体のパッケージや、大手生命保険会社や親会社の社内システムなどを手がけながら、15年間働きました。前半はSEでしたが、後半はPM(プロジェクトマネージャー)を担当していました。

転職のきっかけは?

北海道にUターンするつもりで前職に転職したのですが、首都圏にある客先で仕事をしていたんです。一応「出張」という扱いなんですが、最短でも3か月、長ければ3年くらい向こうに行っていました。1つのプロジェクトが終わって札幌に戻っても、北海道の案件は少なく、また首都圏に出かけていく、という生活。最初は独身でしたので、まぁ仕方ないかという感じだったのですが、41歳のときに結婚したんです。そうなると夫婦らしい生活も思うようにできませんし、将来の計画も立てづらいですよね。

そのうちにコロナ禍も重なって、札幌に帰ることも難しくなってきて…。管理職になれたのですが、それでも今後10年は行ったり来たりの生活を覚悟しなければならない。だったらこのへんで北海道に腰を落ち着けたいと考えるようになったんです。そのうえ、プレイングマネージャーとしての待遇にも不満があり、それも1つのきっかけになりました。まわりを見ると、ベテランの技術者は需要がありそうだし、自分はどうなのか、市場の評価にも興味があって、ためしに転職活動をしてみることにしたんです。

転職活動はどのように進めましたか?

まずは大手の転職サイトに登録しました。すると、いろいろな会社から直接オファーが来るようになりました。1か月間で20~30社から来ましたね。「こんなに来るのか?」とびっくり(笑)。見るのがちょっと大変なくらいでしたね。同時に転職支援会社からもメールが来るようになり、そのうちの1つがリージョナルキャリア北海道だったんです。いただいたオファーや紹介のほとんどは、首都圏の仕事でしたね。システム開発はリモートでもできる仕事なので、北海道だけでなく首都圏も希望エリアに入れていたんです。その中から実際に面接を受けたのは10社でした。

今の職場に決めたポイントは?

技術に対しての姿勢、志の高さですね。マニアックな感じがいいなぁと思いました(笑)。経営陣がバリバリの技術者なんですよ。社長もプログラミングをしているくらい、経営陣が技術に明るいんです。私も前職ではマネジメントの比重が大きかったのですが、もっと現場でバリバリやりたかったので、この会社ならできそうだと思いました。

それと、札幌で働けるのもよかったですし、ほぼリモートで働けるという点も魅力でしたね。あとは、上流工程に携われそうだということ。IT企業は北海道にもたくさんあるのですが、首都圏の取引先の下で、下流工程を請け負っている会社が多いです。北海道でこういう上流工程をやっている会社はかなり少ないと思います。私はお客様と直接やりとりをし、提案しながら仕事をしていくのが好きです。一緒にサービスを作っていける案件の方がモチベーションは上がります。その点も選択の決め手になりました。

妻と過ごす時間が増えたことがいちばん嬉しい。リモートワークも快適。

転職していかがですか?

理想に近い仕事ができていますし、ワークライフバランスもよくなりました。仕事は、自宅でのリモートワークが中心で、出勤は月に1、2回です。毎日の勤務時間は10時から18時まで。休憩はその日の作業に合わせて取って良いので、かなり自由度が高いです。チームメンバー5名のうち、3名は東京にいますが、チャットツールやオンラインのミーティングでコミュニケーションしており、仕事は問題なく進めることができています。

東京での仕事との違いは感じますか?

先進技術を使ったチャレンジングな案件は、東京のほうが多いですね。地方の案件はどちらかというと、既存の技術を使って手堅く進めていく印象です。案件の規模的にも難易度的にも、地方のほうが取り組みやすく、東京で培った技術を活かせる場所が地方にはたくさんあると感じています。

転職して良かったと思うことは?

まず、非常にやりがいのある仕事ができていることです。今担当している仕事は、いわば最上流。単にシステムを設計するだけじゃなく、ビジネスパートナーとして、サービスの展開方法からクライアントと一緒に考えていける仕事なので、やりがいがあります。

それから、ワークライフバランスも良くなりました。とにかく、妻と過ごす時間が増えたことがいちばん良かった。妻も前職時代は札幌で1人で生活していましたからとても喜んでいます。今は安心して暮らせるようになったようです。またお互いの両親も北海道にいますから、気軽に行き来できるようになりました。両親も高齢になりつつありますので、今後のことを考えるととても良かったと思っています。

会社に通勤しなくていいという点も、大きなメリットです。札幌の地下鉄も朝はかなり満員になりますからね。また北海道に帰ってきて、水と空気のおいしさも実感しました。いろんなストレスから解放されたので、体調も良くなりました。以前はちょっとした頭痛やだるさを慢性的に感じていたのですが、帰ってからはなくなりました。ストレスがなくなり、生活リズムが改善されたからだと思います。

困っていることや課題はありますか?

リモートワークは非常に快適ですが、運動不足になりがちなんですよね(苦笑)。そこが課題。なんとか対策を考えなきゃと思っています。あとは、しいていうと、自宅での仕事スペースが狭いことかな。2LDKのマンションのひと部屋を仕事場にしているのですが、すぐ横に洗濯物が干してあるような状態(笑)。それで今、引っ越しを検討しています。次はもっと広い部屋にして、ホワイトボードも置こうかなと思っています(笑)。

生活面の変化はありましたか?

やっと妻と一緒に暮らせるようになりました(笑)。前職では常に単身赴任みたいな形で首都圏に行っていましたからね。月に1回は札幌に帰っていましたが、去年はコロナ禍で、それすらもできませんでした。首都圏にいる間は、神奈川県にある親会社の社宅を借りて滞在していましたので、東京の現場まで片道1時間かけて通勤していました。もちろん満員電車。毎日大変でしたね。そして社宅に帰るのはいつも22時か23時。食事はコンビニ弁当ですませていました。でも今は18時には仕事を終えて、妻の手料理を毎日食べることができます。それが本当に嬉しいです。

土日も、首都圏では洗濯や掃除をして、あとはなんとなくテレビを見て過ごすだけ、という味気ない休日でしたが、今は妻と一緒に旅行によく出かけています。温泉が好きなので、北海道にあるいろいろな温泉を巡っています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職活動を始めるまでは、私も不安でした。もう40歳を超えていましたし、「自分を求めてくれる会社があるんだろうか?」と自信がありませんでした。でも実際にやってみたら、こんなにオファーをもらえるのかと、びっくり。勇気を出して行動してみる大切さを実感しました。

たくさんのオファーの中から選ぶのは迷いましたが、私が会社を選ぶ上で大切にしたポイントは、その会社が何をやりたいのかが、はっきりしているか。明確なビジョンがあるか。それが自分に合うかどうかを見極めることでした。例えば現在はニアショア(首都圏の下請け)の案件が多かったとしても、それだけなのか。自分たちの独自のサービスを考えているのかなど、今後のビジョンを確かめることも大切だと思います。そのうえで、そこで働きたいと思えるのかを、じっくり考えてみてはいかがでしょうか。

規模については、会社が大きいほど、案件の規模も大きくなりますが、任される幅は狭くなる傾向があります。逆に、小さな会社のほうが、幅の広い仕事をできる可能性があります。規模や待遇だけで選ぶより、その会社が自分にあうかどうかを、しっかり見極める必要があると思います。その点、リージョナルキャリア北海道は担当者がとても親身で、私の希望をちゃんと聞いてくれて、私にマッチした会社を紹介してくれたので、とても助かりました。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
荻野 智史

太田さんの前職は札幌本社でありながら東京出張が頻繁にあり、「3ヶ月だけの出張」と言われながらも出張中に少しずつ期間が延長され、最終的には出張期間が1年以上になることもありました。そうした状況では奥様とゆっくり一緒に過ごすこともできず、札幌で腰を据えて働きたいとの思いをお持ちでした。また、「顧客の真のニーズに応えられるような仕事がしたい」という顧客志向性の高さが太田さんの強みでもありましたので、それがかなう企業をご提案しました。今回の転職を通して、ご家族との時間、ワークライフバランス、仕事内容をそれぞれ大切にできる転職が実現し、私も嬉しく思います。インディゴ社の中核人材として今後も益々のご活躍を楽しみにしています。

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