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その他2022.05.24

札幌近郊の成長地帯KIECE(キース)の台頭について

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こんにちは。リージョナルキャリア北海道のコンサルタント長谷川です。

今回は札幌近郊の成長地帯KIECE(キース)について紹介します。北海道は最も人口の多い都市である札幌市(人口約197万人:2022年5月時点)にヒトの集中が目立ちますが、近年は札幌近郊の都市が新たな成長地帯として注目を集めており、人口も増加しています。

KIECE(キース)とは

KIECEとは、北広島市、石狩市、江別市、千歳市、恵庭市が位置する一帯を、それぞれの頭文字の組み合わせから総称したものです。2021年、北海道建設新聞社が連載記事の中で名付けました。

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引用:北海道建設新聞社 KIECEの台頭(最終閲覧日:2022年5月23日)

「地方には若者が少ない」というイメージがありますが、KIECEでは異なります。

例えば、千歳市の全人口に占める19歳以下比率は18.5%です。これは全道の14.9%、札幌の15.2%を大きく上回ります。他4市も16.1~17.6%と、KIECEでは人口に占める若者の割合が札幌より高い水準にあります(2021年1月時点)。

KIECE合算の人口は約40万3700人(2021年10月時点)です。道内で、単独でこの数を上回る都市は札幌しかありません。KIECEの人口は2016年から2021年の5年間で約1100人増加しています。同期間における全道の人口変化は約17万人の減少となっています。この人口の変化から、いかにKIECEが成長地帯かお分かりいただけると思います。

人口のみならず世帯数も伸び続けています。世帯数は2012年から2022年の10年間で約1万世帯増加し、現在は約20万1000世帯が生活しています。世帯数の増加により不動産取引も増え、結果として税収も増加しています。

KIECE2.jpg

引用:北海道建設新聞社 KIECEの台頭(最終閲覧日:2022年5月23日)

KIECE各市の特徴

北広島市:北海道ボールパークFビレッジが話題

KIECEの中で特に話題となっているのは、北広島市に2023年開業予定の「北海道ボールパークFビレッジ」。これは北海道日本ハムファイターズの新スタジアムを中心とした街づくりプロジェクトです。現時点で計画されているのは、球場の中に客室を設け宿泊しながら試合観戦できる仕組みや、地下からくみ上げた温泉やサウナに入りながら野球観戦ができる施設など。また、遊具付きのキッズエリア、コテージなどの屋外宿泊施設の建設も予定されており、野球ファンのみならず多くの北海道民が完成を楽しみにしています。

そうなると注目の的である北広島市にヒトが集中するのでは?と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、他4市にも注目すべきポイントがあります。

石狩市:環境意識の高まりから先進的な取り組みを

石狩市は「工業団地」像から進化を遂げようとしています。石狩湾新港内100ha分のエリアを対象とし「全ての企業が使う電力を再生可能エネルギーで賄う」という、全国初の取り組みを検討しています。

江別市:充実した子育て・教育環境

江別市は、子育て・教育環境の充実を通した人づくりの取り組みを推進しています。子育て家庭の支援施策のひとつとして、子育て支援コーディネーターの存在があります。これは商業施設の中に遊び場を設け、子どもを遊ばせながら保育士資格を持った職員に子育てに関する悩みを相談したり、保育園や学校の情報をもらったり、といったことができる制度です。2015年7月開始以降、相談件数は増え続けているとのこと。「転入者は子育てに関する情報弱者になりやすい」との危機感から、支援制度の更なる拡充と周知を図る考えです。

千歳市:5年間で約30件の企業立地

土地が足りない札幌市では新規の企業進出や既存施設改築が難しく、KIECEがその受け皿となっています。企業立地が進めば税収増や地域への経済波及効果が見込めるため、各自治体は誘致に力を注いでいます。千歳市では5年間で約30件の企業立地がありました。降雪量が比較的少ないことや、空港へのアクセスへの利便性が魅力となり企業立地が進んだと考えられます。

恵庭市:大手菓子メーカーの移転集約

某大手菓子メーカーは、老朽化した札幌工場、旭川工場を恵庭市に移転集約すると発表しました(2023年移転予定)。全道各地を結ぶ道路インフラが整っていること、大消費地である札幌へのアクセス性に優れていることが決め手となったようです。

KIECE活況の背景

KIECEが活況を呈している背景には札幌の土地不足があります。これまでの都市化で企業・事業所が札幌市内に密集した結果、企業が求める「大きな土地」を確保しにくくなりました。KIECEは「札幌には適地がない」と判断した事業者の受け皿となり、結果として企業立地が増加しています。

またもうひとつの背景として札幌の住宅価格の高騰が挙げられます。札幌の新築マンションの平均価格は5000万円超と地方中枢都市の中でもトップクラス。駅直結型など都市型マンションの開発も進んでおり、全戸2億円超えのマンションもあります。このような住宅状況をうけ、札幌に近いが住宅価格は抑えめであるKIECEで生活し仕事は札幌で、という選択をする方が増えています。

KIECEの今後

KIECEの5市にはそれぞれ特色があり、今後も発展を遂げていくことが予想されます。もはや札幌のベッドタウンという域を超え、北海道経済のけん引役となる可能性も大いにあるでしょう。札幌近郊の成長地帯KIECEについて、今後も注目していきたいと思います。

<参考>

北海道建設新聞社 ネクスト札幌の成長地帯[キース]

北海道住宅産業新聞 札幌周辺の5市「KIECE」が急成長中

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